内容説明
夏の花を詠んだ古今の名歌を、華麗な植物画とともにひもとく珠玉のエッセイ集。
目次
桐
朝顔
石楠花
蓮
睡蓮
百合
牡丹
芍薬
罌粟
鉄線
紫陽花
梔子
葵
薔薇
昼顔
燕子花
菖蒲
鳶尾・射干
沢瀉
沙羅
合歓木
朴の木
泰山木
卯の花
紅蜀葵
月見草
夕顔
浜木綿
木槿
藤
花橘
石榴
檜扇
凌霄花
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
101
春に続いて夏も読んでみました。朝顔や百合がかなり多くの絵が昔から書かれていたようです。また沙羅などもきれいな色合いで書かれています。今回は、文学作品からの引用よりも詩や俳句が多いような気がしました。2016/04/23
クラムボン
15
春編に続いて読みました。元は'86年刊行の翌年「花ごよみ」と改題して出版されました。その後文庫化され'98年に季節ごとに4分冊に再編集したもの。前書きには「菖蒲(アヤメ)」の記述について「二重の失態、見るに耐えず、恥じ入る。」と述べています。「古今集」恋の部・巻首に置かれた「ほととぎす鳴くやさつきのあやめぐさ/あやめも知らぬ恋もするかな」の真の歌意も、菖蒲とあやめの区別も疎かにして澄まし込んでいたというのです。春編では杉本秀太郎は私には高尚過ぎるかなと思いましたが、この一文でだいぶ親近感を覚えました。2022/08/12