内容説明
近代社会における統合のメカニズムを生活文化と政治文化にさぐる。
目次
モラル・ヘゲモニー・社会化(司祭と教師―19世紀フランス農村の知・モラル・ヘゲモニー;日常的「解放」の罠―ヒトラー・ユーゲントとドイツの若者たち;ドイツ手工業者の子供時代)
パトリオチスムと歴史の動員(『二人の子供のフランス巡歴』とその時代―第三共和政初期の初等教員イデオロギー;科学と「祖国」―19世紀後半フランスの歴史家とナショナリズム)
公教育のヤヌス(〈POLICE〉としての〈公教育〉―〈祭典〉のユートピアと〈学校〉のユートピア;「家庭教育」の登場―公教育における「母」の発見;女子リセの創設と「女性の権利」)
同化と異化(移民のための教育、地域のための学校―あるイタリア系アメリカ人教師の試み;移民の「同化」とイタリア人集合体―両大戦間期フランスの場合;白豪主義の「神話」―オーストラリアにおける中国人移民)
身体と規範(禁酒運動とアメリカ社会―世紀転換期アメリカにおけるベースボールと安息日;ブラッディ・スポーツと〈名誉の観念〉―19世紀イギリスにおけるボクシングの「改良」をめぐって)