内容説明
若き女性の遺した珠玉のルポルタージュ二篇を収録―。ロシア革命の内戦を描いた名作「前線」と、ヨーロッパ革命の主要な一環となることを期待されながら失敗に終わったドイツ革命の終幕に立ち会っての証言「バリケードに立つハンブルク」は、いずれも公刊のまたれていた記録である。
目次
1 前線(カザン;スヴィヤジスク;カザン―サラプル;マルキン;アストラハン;1919年夏;アストラハン―バクー;バクー―エンゼリー)
2 バリケードに立つハンブルク(バリケード;ハンブルク;バルムベク;シッフベク;ポートレート若干;ふたたびシッフベク;ハム)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
2
ボルシェビキに共感し、革命に参加したロシアの女性ジャーナリストによる、革命後の内戦中のルポルタージュ「前線」と、その後共産革命が期待されていたドイツのハンブルグにおける労働者蜂起をルポした「バリケードに立つハンブルグ」の二本立て。この著者、ロシア革命当時は二十代前半だが、何と政治将校であり、配属された河川砲艇隊の隊長の妻でもあったという。とにかく、全編共産主義革命への情熱溢れる内容で、今にもヨーロッパ中が共産化すると思っていたのだろうか。この著者は、1926年に亡くなり、ナチスも大粛清も見ることは無かった2014/11/01
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