感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
23
アメリカの広大な国土と多様性受け入れる懐の深さが第二次世界大戦の戦闘機に花開いたと感じた。ロシアやドイツからの亡命者が設計を担当し、広大な国土で自由に試験し、圧倒的物量で馬力あるエンジンを回す。足し算な作り。日本はアメリカ並みの良質なエンジンがあれば、アメリカ側の飛行機に勝るものの、装甲の薄さ、人命軽視な設計が早期のベテランパイロット消耗に拍車をかけたと実感。朝鮮戦争などレシプロ、ジェット機混在の空戦というも興味深い。日本では中々知られない戦史にも触れられている。2021/04/03
roatsu
16
表紙最下段がなぜF4F?というご愛敬は措き、WW2における米陸海軍戦闘機四強とする機体について開発や戦歴と共に俯瞰した一冊。70余年前、敵機として我々の先人達を数多殺傷した兵器について知識を得たい者に好適と思う。本書の主役は米軍用機だが、その「卓越した性能と実用性」のDNAは後継の軍用機達は無論、軍事を通り越した各種民生用の米国製品にも見ることができると思う。軍産複合というのは皮肉だが工業文明の一面の真理であり、その恩恵に浴して暮らしている以上無視することはできない。内容に戻れば対日戦ではP47やP51よ2020/05/31