内容説明
本書は、タピスリーを通してネーデルラントという小国の悲劇を全ヨーロッパ的ルネサンス史のなかに位置づけ、失われた歴史を再生させている。
目次
第1部 〈タピスリー〉が生まれる経緯のこと(カロンの素描と〈タピスリー〉での改変;フランスの肖像画;衣装と地誌学;リュカス・デ・ヘーレ;リュカス・デ・ヘーレを導くオランイェ公;アンジュー公統治下のアントウェルペン)
第2部 もろもろの祝祭のこと祝祭への序(シャルル九世時代の祝祭;アンリの巡幸;アンリ三世時代の祝祭;イギリスとネーデルラントにおけるアンジュー公歓迎の祝祭;歴史の空白―〈タピスリー〉に残された記録)
第3部 〈タピスリー〉が辿ったその後の運命のこと(〈タピスリー〉の世界の崩壊;〈タピスリー〉フィレンツェへ行く)