内容説明
私たちはみんなバラバラで、たとえ近くにいたとしても、想いはそれぞれで。ルービックキューブみたいに、いろんな色がごちゃ混ぜになって、ちっとも揃っていない。でも、それでいい。それが答え。そう、世界って、カラフルなのだ。
著者等紹介
天川栄人[テンカワエイト]
岡山県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。第13回角川ビーンズ小説大賞にて審査員特別賞、第9回集英社みらい文庫大賞にて大賞受賞
トミイマサコ[トミイマサコ]
埼玉県に生まれる。イラストレーター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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白雪ちょこ
16
LGBTQ+について、詳しく描かれている作品 。 ドラグアクイーンが描かれているので、そういった話かと思っていたが。 タイトルには、深い意味が込められている。もしも、自分の家族に性的マイノリティで悩んでいる人がいたら、と考えるとなかなか心に深く突き刺さるものがある。 主人公の琴子は、女らしくないということに悩んでいたが、普通であること、男らしく女らしくあること、など。 昔からの、日本らしさのある考え方から、今の時代に沿っているテーマにもなっていた。いろんな人がいるからこそ、世界はカラフルなのかもしれない。2024/04/28
雪丸 風人
16
主人公は自分を偽って周囲に溶け込もうとする中学二年生。世間の同調圧力に息苦しさを感じる彼女が、女装する奔放な叔父との出会いで、自分らしく生きることの意味を見つめ直します。主人公が自由に目覚めメデタシメデタシみたいな簡単な話ではなく、彼女が出会うマイノリティ当事者の明るさの影にある葛藤や世間の無理解もきっちり描かれていたところが素晴らしかった!特に終盤。主人公が勢いあまってやらかすくだりには惹き込まれましたよ。大人にも新鮮な内容を含んでいるので、親子で楽しんで欲しい逸品ですね。(対象年齢は12歳以上かな?)2023/07/20
チューリップ
10
子どもがLGBTQ+について知っていくには丁寧に説明されていて良さそうだなと思った。ゲイのカップルが結婚出来ないからどちらかが倒れたらいざという時にはそばにいられないかもしれないとか、本人がゲイだと言う気はないのに知っている周囲が勝手に相手の事を話してしまうアウティングとか作中で実際にそういう場面を描写しながら問題点とかも提示していた。琴子のお母さんが弟の事を理解しながらも自分の娘には普通になれと言ってくるのは結構リアルな性格だなと思った。2023/09/12
エル
9
LGBTQ+について知れる児童書。とても読みやすい。世界はカラフルだ。色んな人が色んな生き方を否定されないで生きれたらいいな。自分とは、普通とは、を突き詰めたら難しいけれど、子どもも大人も「普通」を取っ払って考えるきっかけになったらいいな。2023/08/08
vodka
8
小中学生に安心して薦められる「多様性」がテーマの本。お説教くさくなっていないのがいい。さすが天川さん。2023/10/10
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- 和書
- 資料イギリス初期社会主義