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内容説明
長くのばした自分の髪を寄付する「ヘアドネーション」寄付された髪はていねいに処理をされて、「医療用ウィッグ」として、病気や、その治療によって髪の毛を失ってしまった子どもたちのために使われる。だれでも参加できるこの活動を、日本でリードするNPO、JHD&Cのとりくみと、自分の髪を寄付する子どもたち、ウィッグを受けとる子どもたちの思いにせまる。
目次
プロローグ
1 切った髪の毛はゴミ?
2 ゼロからの出発
3 ウィッグはだれのために必要なの?
4 北海道帯広三条高校「髪の絆」
5 思いがけない支援の輪
6 はげまし、はげまされ
7 だれもがだれかのサンタになれる
8 うれしい悲鳴
9 ウィッグのいらない世界へ
エピローグ
ヘアードネーション資料
著者等紹介
別司芳子[ベッシヨシコ]
1960年、福井県に生まれる。『でこぼこ凸凹あいうえお』で第23回小川未明文学賞優秀賞を受賞。日本児童文学者協会、日本児童文芸家協会、全国児童文学同人誌連合会「季節風」会員。「がるつ」「ごんたくれ」同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あじ
54
髪を切ろうか悩んでいた美空(みく)ちゃん。おばぁちゃんの言葉がきっかけとなり、髪を寄付する“ヘアドネーション”という活動を知ります。美空ちゃんは活動を主導するNPOまで足を運び、話を聞く事にしました。活動が世間に認知されていく様子や、髪を失った人たちの現状を取材しながら、美空ちゃんの心境の変化を想像していきます。誹謗中傷に面と向かって意義を唱えながら、髪を伸ばし続けた男の子。病床でウィッグを心待ちにしていた女の子の切ない想いなど。構成素晴らしい良書です。【児童書・中学年あたりから】2018/01/19
モリー
46
髪を切るだけの寄付、ヘアドネーション。一年ほど前、同僚の若い女性がある日突然その美しくて長い緑の黒髪を切り、ショートカットで出勤してきました。聞けば、髪を寄付したとのこと。日本で唯一、髪を寄付する活動を行うNPOを立ち上げた美容師の渡辺さん、その活動を紹介した高校生達、さらにはその活動を伝え聞いたアデランスのCSR推進部長の協力等々によって、髪がつなぐ物語は続いて行きます。この活動を始めた渡辺さん自身が、「ウィッグのいらない世界」を目指している事に心から敬意を表したいと思います。涙なしには読ませんでした。2018/12/23
瑪瑙(サードニックス)
36
ヘアードネーションが若い頃にあったなら、喜んでしたのになあと、ちょっと残念でした。20代の頃は腰まで髪があったから。枝毛▪切れ毛もなくストレートヘアーだった。結婚して子供の世話が忙しくなって短くしてしまった。今はベリーショートヘアで、今さら伸ばすのはしんどい。手入れが大変ですものね。男の子でヘアードネーションに挑戦しいている人がいることは聞いたことがあったけれども、仁くんの事だったのだと、この本を読んで知った。知らない人からは奇異な目で見られたり大変だったのですね。よく頑張ってくれました。2023/07/15
このえ
22
★★★★☆ヘアドネーションという髪を寄付してウィッグを作り、必要な人に提供する団体を紹介している。病気でウィッグを必要とする人はまだたくさんいるらしい。先日職場の女性が、髪をバッサリ切ってきた。聞くと「ヘアドネーションよ。」と爽やかに答えてくれた。意外と身近なところでも行われていることを知った。ヘアドネーションは、31センチ以上の髪を寄付できるのだが、自分にもできるだろうか。多くの人にこの活動を知ってほしい。2019/02/18
杏子
22
ヘアードネーションを紹介するノンフィクション。自分の髪を寄付するヘアードネーションについては以前から知っていて興味がありました。私も髪が長く、美容院でカットしてもらうたびに切った髪があまりにも多くてもったいないなぁと感じていました。専用の美容院でないとできないと思っていたけれど本書を読むと今は増えているみたいですね。男の子なのに髪を伸ばして寄付した話など…すごいなぁ!と思いました。もっと気軽に寄付できる体制ができていればなぁ。美容院でヘアードネーションいかがでしょう?と薦められるくらいだったら?って。2017/12/22