内容説明
米利は、あまり話したことのないクラスメイトの昼間くんとバスでいっしょになる。どこへ行くのか聞いてみると、「きみは知らないほうがいい。」という。気になった米利があとをつけると、昼間くんは駅の地下通路で男の人と会っていた。
著者等紹介
岩瀬成子[イワセジョウコ]
1950年山口県に生まれる。『朝はだんだん見えてくる』(理論社)で日本児童文学者協会新人賞、『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』(PHP研究所)で小学館文学賞、『ステゴザウルス』(マガジンハウス)、『迷い鳥とぶ』(理論社)の2作で路傍の石文学賞、『そのぬくもりはきえない』(偕成社)で日本児童文学者協会賞を受賞
長谷川集平[ハセガワシュウヘイ]
1955年兵庫県に生まれる。第3回創作えほん新人賞受賞作『はせがわくんきらいや』でデビュー。『見えない絵本』(理論社)で赤い鳥文学賞、『石とダイヤモンド』(講談社)、『鉛筆デッサン小池さん』(筑摩書房)の2作で路傍の石文学賞、『ホームランを打ったことのない君に』(理論社)で日本絵本賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chimako
96
読友さんの感想から。主人公は小学校6年生の女の子。5年生の時学校に行けなくなった経験がある。もう一人、近所に引っ越してきた昼間くん。彼も前の学校で辛い思いをして転校してきた。子どもたちは群れることで攻撃から身を守る。同調することで仲間外れにならずにすむ。それに違和感を覚える子どもは辛い。少しみんなと違うことを言うと、とたんに注目の的となりひそひそ話や含み笑いの対処となってしまう。言葉の棘、視線の棘が体中に突き刺さる。小学校高学年は思春期の入口。脱皮が始まる。考える事は難しいが意味がある。ファイト! 2021/02/11
mincharos
33
私もいじめってほどなくても、友達からの仲間外れや、男子からのしつこいからかいで、学校行きたくないと悩んだ気持ちは今でもよく覚えていて、米利ちゃんや昼間くんの気持ちに共感した。6年生ってもうこんなにも色んなことを考えて、親に話すこと話さないことを選別しているんだ!不登校になった米利に、ひたすら好物を作って食べさせるしかない母親の気持ちにも共感。学校、塾、自宅の三か所の往復に自由がなく、もう一か所の行き場を作った昼間くん。その行先を「きみは知らないほうがいい」二人とも同級生たちより少しだけ大人だったんだね。2020/04/02
信兵衛
26
本作は、米利や昼間くんに、そしてイジメに加わらない子どもたちに、エールと答えを贈るストーリィ。 大人たちにも、是非お薦め。2019/11/13
空猫
25
なんとも不穏なタイトルで。長谷川集平サンの絵本かと思ったら挿絵だけだった。小学校6年生の米利(メリ)ちゃんが主人公。5年生の時に登校拒否になった事がある。ある日バス停でクラスメイトの昼間クンに出会って…。学校って勝手に括られた集団だから上手く馴染めない子も居る。ツライときは逃げていいけれど、逃げてばかりじゃダメだってお話なのかな。逃げてもいいと思うが。これは前を向いて戦うお話。児童書。2024/11/05
サルビア
25
いじめがどのようにおきるのか、それにどう向かうのか、難しい、苦しい、そこから離れられない。どうしたら人を苦しめる言葉を言わないようになるのだろうか。考え、考え読んだ。2015/04/28
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