内容説明
漫才作家・秋田實は、昭和五十二年(一九七七年)に七十二歳で亡くなるまでに約七千本の漫才を書いています。また、数多くの漫才師も育てました。第四巻では、昭和十五年から十八年にかけてつくられた漫才台本のうち、十三本を取りあげました。太平洋戦争がはじまり、ますます厳しさを増す国民生活の中で、漫才は厳しい検閲を受けながらも、きゅうくつな暮らしのようすを少し笑いにかえて、語っていました。ぜひ声に出して読んで、楽しんでください。また、巻末には「漫才台本の書き方 笑いのテクニック」があります。漫才台本にチャレンジしてみたらいかがでしょう。小学校中学年以上向き。
目次
国策第一
滅私奉公
国策料理
夏日雷談
ボクは魔術師
防空戦
銃後の春
漫才のぺえじ ワカバの女船長
漫才のぺえじ 国策百貨店
「ボクの話題」より 銃後の便り
「ボクの話題」より 一億総進軍
「ボクの話題」より お笑い入門
大阪今日このごろ
著者等紹介
秋田實[アキタミノル]
1905年、大阪府に生まれる。東京帝国大学文学部支那哲学科中退。学生時代より文筆に親しむ。1957年大阪府なにわ賞、61年大阪市民文化賞、69年紫綬褒章、75年放送文化賞を受賞。大阪芸術大学教授。77年、死去
藤田富美恵[フジタフミエ]
1938年、大阪府に生まれる。童話作家。秋田實の長女。帝塚山学院短期大学文芸専攻科卒業。童話・児童文学作家として精力的に作品を発表するかたわら、朝日カルチャーセンター童話講座・通信講座講師として活躍。また、「空堀童話会」代表として童話を書きたい人たちにノウハウを伝授、合評会を大阪市中央区空堀の町家などで開いている。秋田の追想記『父の背中』(潮出版社)で第8回潮賞ノンフィクション部門受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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