内容説明
「今年はすごいレースになるぞ。なにしろ、あの山の巨人ストーン・フォックスが、いつものように五ひきのサモエド犬をひきつれて、参加するってうわさだ。やつは先住民だが、これまでただの一度だって負けたことがない。こんどのレースでも、賞金五百ドルをかっさらっていくだろうよ。」でも、ウィリーの耳にはとどかなかった。ポスターをしっかりにぎりしめると、もう店をとびだしていたからだ。「ありがとう、レスターさん。」ウィリーはふり向きもしなかった。小学中級から。
著者等紹介
ガーディナー,ジョン・レイノルズ[ガーディナー,ジョンレイノルズ][Gardiner,John Reynolds]
1944年、ロサンゼルスに生まれる。カリフォルニア大学工学部卒業。エンジニアの仕事のかたわら執筆をし、子ども向けテレビ番組の脚色なども手がける
久米穣[クメミノル]
1931年、鎌倉市に生まれる。文化学院文科卒業。英米豪児童文学の翻訳に従事する。第25回日本児童文芸家協会賞特別賞受賞。日本児童文芸家協会顧問。日本国際児童図書評議会会員
かみやしん[カミヤシン]
1942年、東京都に生まれる。自然と美術とのかかわりをテーマに、児童書でもわかりやすく展開
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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shiho♪
19
図書室本。中学年から。読書感想文にもオススメ。スラスラ読めるけど、どこで切り取るかで、色んな感想が出てきそうな物語です。 祖父と二人で暮らすウィリー。祖父が寝たきりになってからは1人でジャガイモ畑を切り盛りしています。そんな中、多額の税金を納めていないことが発覚…。ウィリーは賞金目当てに犬ぞりの大会に出ることを決意。心優しいウィリー、そして一緒の日に生まれ人生を共にしてきた愛犬サーチライトとの友情。最後はホロリとします。ウィリーは今話題のヤングケアラーだな…おじいさんしっかりしてや~と私は思うのでした。2021/08/02
書の旅人
8
主のために…。その主が慕う祖父のために、無謀とも言える犬ぞりレースに出場。その結末はあまりにも悲劇的でした…。あとがきを読んで、創作ではあるけれど、レース最後のシーンは、実話と言われていると知り、ますます犬たちへの想いが、強く、深いものになりました。2016/07/19
kazu
2
少年の勇敢さに感服。自分ならこうはいかない。ぜひ子どもに読んでほしい。2015/01/25