出版社内容情報
みんなに愚か者と思われたくない王さまは、ありもしない服を着るふりをしてパレードへ…。アンデルセンの諷刺のこめられた寓話。
著者等紹介
立原えりか[タチハラエリカ]
東京都生まれ。大阪芸術大学キャラクター造形学科客員教授。1959年「人魚のくつ」でデビューし、第8回児童文学者協会新人賞を受賞。1961年『でかでか人とちびちび人』(講談社)で第2回講談社児童文学新人賞受賞
たなか鮎子[タナカアユコ]
福岡県生まれ。絵本作家、銅版画家。デザイン会社勤務を経て独立し、現在は個展を中心に活動中。2000年イタリアのボローニャ国際絵本原画展入選
西本鶏介[ニシモトケイスケ]
奈良県生まれ。昭和女子大学名誉教授。児童文学や児童文化に対する評論、作家・作品論、民話の研究、創作など幅広く活躍。絵本や民話の再話も多い。また坪田譲治文学賞などの選考委員もつとめる。著書に「西本鶏介児童文学論コレクション(全3巻)」(第36回巌谷小波文芸賞特別賞受賞/ポプラ社)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヒラP@ehon.gohon
15
知っているお話しですが、改めて違う絵本で読んでみると、考えさせられることもいっぱいありました。 滑稽味を抑えたたなか鮎子さんの絵が、新しい魅力を引き出しているように思います。 サギ師たちに騙された王様ですが、こんなわかりやすい例えでなければ、虚実に翻弄されて愚策を繰り返す人間のなんと多いことでしょう。 ご機嫌伺いの取り巻きたち、洗脳された国民たち、こんなふうに辛辣に考えると、とてもブラックなお話です。 本当のことをはっきりと言える少年でありたいですね。 2024/02/18
ヒラP@ehon.gohon
11
C事業所で読み聞かせしました。2024/02/05
十六夜(いざよい)
10
皆が皆、見栄をはって口を揃えて嘘を言うのだから滑稽なものだ。気位の高い王さまを騙して裸でパレードをさせたのだから、この2人のニセ仕立て屋はこの後おそらく…。虚栄心はほどほどにって事ですね。2021/04/07
あおい
10
見栄っ張りな大人達と純粋で正直な子供。裸だと気づいたあともパレードをやめずに歩き続ける王様はちょっと気の毒だけどかわいい。絵が優しくて色使いが素敵。2020/12/23
しげ
4
小学二年生と読んだのですが、王さまや、王さまに迎合する部下や民衆の愚かさよりも、ストレートに「服を作ったって嘘をついて騙した人が悪い!なんで騙すの!」と怒っていました。確かに、それはそうよね。2024/01/23