内容説明
ここ、イギリス北部の町ではちょっとおかしなことが起こりはじめた。パパは、つばさを作り、虫を食べ、巣作りをしている。ドリーンおばさんは、ふきげんな顔でダンプリングなる料理を作り、ミスター・プゥプは、大声を上げて通りをねり歩き校長のミント先生まで、そわそわするしまつ。そしてこの本の主人公、しっかり者のリジーは、なんて美しい鳥の羽なんだろうと思いながら…。すべてのなぞは…、そう、だれがいちばんすごい鳥人間でしょうコンテストにあるのだ!国際アンデルセン賞受賞作家デイヴィッド・アーモンドのお話が始まるよ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chimako
10
「デイヴィッド・アーモンドの本を何冊か読みなさい」という県立図書館の講座の宿題本。金原瑞人の訳とページ数で選んでみた一冊。講座は外国の児童書の選書について。講師は津田塾大の早川敦子先生。本を読んで何を話し合うのかもわからず、とりあえずの読書。ママを亡くして心が壊れかけたパパ。面倒をみているのは娘のリジーとお節介だけど心優しいドリーンおばさん。パパは自分が鳥みたいに空を飛べるって信じてる。それで、鳥人間コンテストに出ることにした。綺麗なつばさを作ってね。苦手な翻訳もの。感想は、「捉えどころがなかった」かな。2013/07/12
らららん
7
話の設定がちょっと暗いな、とは思ったけど、素敵な父と娘の話でした。 結局ハッピーエンドなのかどうかはよくわからないところですが、私はハッピーエンドなんじゃないかな、と思いました。どうしようもないときには、このお話のように、思いっきり他の人から見たら馬鹿げたことをする、ということでなにか別のものがみえてくるんじゃないかな。周りはそれに共感してそばにいるだけで、自然と自分で立ち直れるのでは?と思いました。2015/02/24
遠い日
4
パパの一生懸命さが、情熱とか集中力のたまものというより、悲哀が漂うほどに感じられるのはなぜ? あり得ないことをやろうとする人につきものの悲壮感。パパはきっと生きるのがそんなに得意じゃないんだ。 娘のリジーが、パパに理解を寄せるようになっていく件がいい。こころひとつで、現実は動く。ドリーンおばさんとミント校長がそれを証明してみせている。 ポリー・ダンバーさんの挿絵が多数で、堪能できるのもいい。2012/03/26
aoko
3
切ない。絵がかわいいところがまた切ない。2011/11/27
Tamy
3
子どもが読んだら、めでたしめでたしになるのかな。読みながら辛くて哀しい気持ちになった。絵が幸せそうなのが余計切ない。2011/11/24