内容説明
流れる「自然の時間」が見えてくる。写真家飯村茂樹が、500枚の定点写真でつづる「自然のすがた」の丹念な記録。
目次
生きものたちの時間(変身の時間;誕生の時間;くらしの時間)
草木たちの時間(開花の時間;芽ぶきの時間;色づきの時間 ほか)
里山の時間(雑木林の時間;小川の時間;山の時間 ほか)
著者等紹介
飯村茂樹[イイムラシゲキ]
1958年、群馬県高崎市生まれ。20歳から滋賀県に移り、27歳から写真活動に入る。季節の移ろいや、時の流れにより変化する身近な自然を定点で追いながら、そこに暮らす生きものや植物の生態をわかりやすく表現する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
19
ふしぎコレクションシリーズのなかでも、いちばんすてきなタイトルに魅かれて。三つのカテゴリに分けて、定点観測の記録だ。生きものの変化、風景の変化、植物の変化。ぎゅっと詰まった時間のなか、蠢き続けるそれらは命そのもの。美しい写真で構成されたそれらは、改めて自然のすばらしさを教えてくれる。2015/03/24
かいゆう
17
春になると桜が咲き、夏になるとセミが鳴く。秋になると葉が色づき、冬になると枝になる。何だか途切れ途切れ。だけど定点撮影で見てみると、そこにはちゃんと時間が続いていて、昆虫や植物や景色の生きる力強さを感じました。アゲハの孵化から羽化、かたつむりの移動、イチョウの芽吹き。どれも見入ってしまいました。夏休みに子ども達とセミの羽化を観察しましたが、とても美しくて感動したことを思い出しました。2015/01/16
ジョニーウォーカー
12
例えば、早送りの映像がアナログ時計だとすれば、本書のように定点撮影された写真は、デジタル時計といえる。秒針が1秒から2秒に切り替わるその瞬間を見られないからだ。しかし著者は言う「1枚の写真は一瞬を切り取ったもの。でも、その一瞬を並べてみれば、そこに流れる時間が見えてくる」。本当だろうか? アブラゼミの羽化、モミジの紅葉、山々に訪れる四季などを眺めていると、あることに気づく。それは時間の“表情”だ。一枚一枚に、その時なりの顔をした時間が確かに写っている。じつはすごい写真集かも。読友推薦本(図書館本)。2011/03/17
ちえ
11
子供の頃に芋虫を捕まえて飼い羽化させていたことを思いだし、懐かしくページをめくりました。生き物、木や、川、山、移り行く時間を、時には年単位でカメラで納めて見せてくれています。見いってしまった。楽しかった。2018/02/09
はむちゃん
11
去年の自由研究で、セミの羽化を観察した事を思いだしました。紅葉の様子がとてもきれいでした。 2015/01/15