内容説明
アディ、マイケル、カールのお友だちは、カラカサをさし、着物をきる、ちょっと不思議なパンダのシズカくん。でも、このシズカくん。いろんなおはなしを知っているようで…。東洋の禅の心にもとづくお話を、幼い子どもたちに自然に話し聞かせる、ミュースの色彩豊かな心あたたまる世界。
著者等紹介
ミュース,ジョン・J.[ミュース,ジョンJ.][Muth,Jon J.]
アメリカ、オハイオ州生まれ。日本で石の彫刻を学び、オーストリアとドイツとイギリスで、印刷とデッサンを学ぶ。二児の父。「絵本は、父親としてわたしが感じたことを突きつめたい、という欲求から生まれました」と、述べている
三木卓[ミキタク]
1935年生まれ。静岡県出身。早稲田大学露文科卒業。詩人、作家。詩集『東京午前三時』でH氏賞を、『わがキディ・ランド』で高見順賞を、小説『鶸』で芥川賞を受賞。児童書『ぽたぽた』(野間児童文芸賞)『イヌのヒロシ』(路傍の石文学賞)などの作品もある。1999年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hideto-S@仮想書店 月舟書房
120
真っ赤な唐傘をさして庭に飛んできたパンダのシズカくん。アディ、マイケル、カールの兄弟と友だちになりました。太めでユーモラスな佇まいのシズカくんはかなりの知恵者で、遊びに来た子どもたちにお話をしてくれます。そこで子どもたちは気づきを得るのでした。作者のジョン・J・ミューズ氏は東洋思想を学んだ人で、この絵本は禅の心に基づき描かれたとのこと。シズカくんがお話をする場面の絵は水墨画風のタッチで描かれています。赦すこと、運命を受け入れること、囚われないこと……。美しくて深い絵本でした。2007年3月初版。2016/04/09
Kawai Hideki
59
娘の「パンダの絵本読みたい!」のリクエストに応えて。赤い唐傘をかざしたパンダが、なんとなくカンフーパンダっぽい。禅の教えを西洋の子供たちに教えるために書かれた絵本。3人兄弟が一人ずつ、パンダの家を訪ねて行き、それぞれの疑問や課題に応じた禅のエピソードを通じてアドバイスを受けるという趣向。一人目は、良寛さんの「盗人に 取り残されし 窓の月」のエピソード、二人目は「人間万事塞翁が馬」の話、三人目は明治の禅僧・原坦山の「女性を背中におんぶして川を渡った」話が説明される。個人的には三つ目のお話が一番良かったな。2017/01/17
さおり
39
図書館にて。賢いパンダと、3人の子どもたちが出てくるお話。賢いパンダが、禅の心にもとづくためになるお話を教えてくれるんだけど、いつもは教訓をたれる絵本が苦手な私も、パンダが絡むとやっぱすなおにきいちゃうよねー。特に気に入ったのは、「シズカくんは、ちょっとパンダっぽい口のききようをしました」という文と、シズカくんが普段裸のくせにプールに入る時に海パンを履いてるところ。って、禅の心関係ねーじゃん。訳者は「ふたりはともだち」の訳をした方だそうだ。いいしごとしますなぁ。2017/02/09
Gummo
29
原題は「Zen Shorts」。ある日、風に飛ばされてとあるおうちの庭にパンダがやって来た。彼の名はシズカくん(原作では Stillwater「静かな水」)。その家の3人の子供達とお絵描きしたり、水遊びしたりと楽しそう。子供達と遊んでいる姿はトトロのよう^^。哲学者っぽいシズカくんの語りもいい。★★★★☆2014/04/05
どあら
23
図書館で借りて読了。パンダの絵本が読みたくて借りてみました。2017/11/06
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