内容説明
事故死を遂げたハリウッド・スター。捜査にとりかかったコロンボは、車に仕掛けられた奇妙な細工に気づく。野心にみちた歯科医がしるす謀殺のカルテ。―その謎に挑むうち、コロンボの疑惑は四年前の、もうひとりの俳優の怪死にのびていく。二つの死に共通する完全犯罪のトリックとは?カリブ海の楽園ジャマイカで何が起きたのか…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
73
超久しぶりに読んだコロンボシリーズ。ハリウッド俳優の事故死。それに疑いを持つコロンボ警部。最初に犯人と殺害方法を明示した後で、コロンボ警部がじわじわと犯人を追い詰めていくこのスタイル。古畑任三郎などにも受け継がれているけど、大好きですね。この話は一回映像化が御蔵入りになった曰く付きの作品のようです。なんでだろう?とっても面白いのにね。脳内再生はもちろん今は亡きピーター・フォークに小池朝雄の声でした。こんなに面白いシリーズなのに絶版本ですか、勿体無い。昔読んだ時に手放さなければ良かったよ。★★★★2016/03/30
イズム(清瀬泉夢)
14
映像化された時には「華麗なる罠」とタイトルが変わっているものなのです。もともとはボツのシナリオだったらしいのですが、なぜこれがボツだったのかがわからないくらい面白い。コロンボの飄々とした態度が犯人をイラつかせボロが出てきたところを一気にまくし立て、それに決定づける証拠を出して引導を渡す感じは相変わらず爽快です。この物語のトリックの一部を古畑任三郎がオマージュで使っているのもひとつ自分の中でニンマリしてしまうところですw2014/04/05
桂 渓位
11
ストーリーとは直接関わらないのですが、歯科医のロゼッティ先生に、本気で怒られるコロンボさんが笑えます(^^;2022/01/15
akatuki
7
一度は惜しくもお蔵入りされるもその後、「華麗なる罠」として映像化された作品。話の展開や犯人を追い詰める証拠などこの作品の方が断然良かった。なかなかの傑作だと思う。2014/04/25
れもん
6
訳者あとがきからすると、映像化されなかった”幻のシナリオ”ということらしい。舞台設定が豪華だったからかな。時限装置のついた毒薬。犯人の職業ならではの殺人だ。2011/03/27