出版社内容情報
故郷を離れ、名を変えた若き剣士。ふとしたことで居ついた江戸の公事宿で、悪を挫き庶民を救う手助けをすることに。
内容説明
理不尽に養父母の命を断たれた秋川藩の若き剣士は、矢野数馬と名を替え江戸に逃れ、公事宿暁屋で筆耕をしつつ、藩の内情を探っていた。折しも「棟上げ祝い事件」の公事に走り回る数馬のもとに従兄の新一郎が現れ、国元で大殿の隠し子が再浮上し、落胤たる数馬に江戸家老一派から刺客が向けられたという…。
著者等紹介
氷月葵[ヒズキアオイ]
1958年、東京都生まれ。出版社勤務などを経て、フリーライターとして独立。秋月菜央の筆名で『虐待された子供たち』(二見書房)、『Relax in Blue』(経済界)等、福知怜の筆名で『タイタニック号99の謎』(二見書房)など、歴史、心理、ドキュメント系などの著書を多く執筆する。小説では第四回「北区内田康夫ミステリー文学賞」において「師団坂・六0」筆名・井水怜で大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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真理そら
12
最終巻。ロミオとジュリエット的恋も成就した。シンデレラストーリーとしてもびっくりするほどハッピーエンド。裏始末もほどほど。お家騒動もの、御落胤もの、公事宿もの、裏始末ものを絡めてこんなまとまりかたになるとは…。第一巻の緊迫感に満ちた状況からは想像もできないことだった。2018/03/17
ひさか
7
2015年2月二見時代小説文庫刊。シリーズ5作目にして最終巻。4作目をとばして読みました。能天気な大団円です。裏始末もお笑い方向になっていて、文句はないけど、今までの裏始末との落差が大きい。あっけにとられました。2017/07/28
めにい
6
大団円2016/07/04
kmzwrs5781
2
自身の出自を受け入れて道を決めた男の人生の行く末とは。。。。。えーーー終わっちゃったーーー。シリーズ最終話(?)まだまだこれからのこと知りたかったのに。2024/06/14
あき
2
シリーズ最終巻。父親は濡れ衣で切腹、母親は主人公を庇って命を落とし、本人も名を変え命からがら逃げ延びるという殺伐とした出だしだったわりには、ラストはのほほんとした大団円。黒幕の江戸家老の処分も蟄居ですんでるし。もっと重い沙汰でも良かったと思うけど、七重や現藩主の奥方の父親だし、内紛を表沙汰にも出来ないからしょうがないのかな。2020/09/08