出版社内容情報
田宮流抜刀術の達人で杵屋流三味線の名手矢内栄次郎が、湯島天神で無頼漢に絡まれていた二人の美女を救った事から事件は始まった…!一切の気配を断ち迫る秘剣「音無し」とは? 矢内栄次郎、最大の危機!!
内容説明
田宮流抜刀術の達人で三味線の名手矢内栄次郎が袖を切られ、次いで御徒目付の兄栄之進が夜の帰宅時、袖を鋭く裂かれた。二人共、全く何の気配も感じずに袖を切られたのである。悪戯か?それとも警告なのか?更にこの袖切りは第三、第四と連続して発生し、その被害者は全て栄次郎の関係者のみであった。全ての気配を断ち相手を斬る魔剣との対決に栄次郎の運命は…
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1983年『原島弁護士の処置』でオール讀物推理小説新人賞を受賞。87年『絆』で推理作家協会賞、89年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。1947年、東京に生まれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
23
栄次郎の人の難儀を見捨てておけないお節介から物語は始まるが、二つの事件と、お稽古仲間のおゆうさんへのストーカ事件が絡み、栄次郎が母、兄に別れを告げなければならない最強最大の強敵との対決、新八さんの最初で最後の恋になるのか?面白く読めた。2013/10/19
ひ ろ
5
今読んでいる市井モノでは一番好きなシリーズ。剣に三味線に己の研鑽をかけて悩み苦しむ栄次郎に共感を覚える。 今回の難敵を倒した事で三味線引きとしての技量も一皮向けるのか?2014/09/06
あかんべ
3
もう少しおりつとおとしのスリコンビが、どんな女達だったのか掘り下げて欲しかった。お露との回想シーンがしつこく出てくるのはそれだけ思い入れが強いからだろうが、あの二人を簡単に片付けてほしくなかったな〜2013/12/01
壱分銀知恵
3
昔の女が出てきた!これだったら10巻の"おとよ"さんが出てきてもいいよネ!チョイ役だけど妙に印象強いんだよね。今回は並行にタイプの違う事件が2件、内一つが栄次郎因縁絡み。もう一つはナンヤと栄次郎に手懐けられる地回りが(^^)。あと、新八ほろ苦いね〜2013/10/06
goodchoice
2
このシリーズも巻を重ねるに従い、違った雰囲気になってきた。栄次郎は市井にいながら町人としてではなく武家の感じが強くなっていて、少し違和感を感じる。2013/11/18