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内容説明
江戸川橋を渡って護国寺を正面に見ながら直進する通りが、音羽空間である。ここには、講談社、光文社の出版社とキングレコード、それに関係するプロダクション、編集事務所なども点在し、メディア空間を形成している。東京行進曲、女の友情、のらくろ、怪人20面相、鉄腕アトム、鉄人28号、巨人の星、あしたのジョー…大衆文化の原点がここにある。
目次
音羽の美剣士
社長が高らかに物言う時代
メディア複合・拡大の原則
ヒーロー創造伝説
「大技」「小技」取り混ぜて
カッパ大将の治世
紙のハイテク
大衆を抱きしめる小説
データジャーナリズム疾走す
ヒューマンドキュメントの創造現場
出版ジャーナリズムの変容
音羽のジャンヌ・ダルク、その生と死
著者等紹介
森彰英[モリアキヒデ]
東京都立大学人文学部卒業。光文社で編集者(主に週刊女性自身)を体験したあと、1969年に独立して以後フリージャーナリストに。新聞、雑誌、単行本の取材、執筆を続けてきた。さまざまなジャンルで執筆活動をしてきたが、近年はメディア、都市、交通問題、大衆文化などが関心領域
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感想・レビュー
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ワッピー
3
護国寺旧参道にある講談社、光文社、キングレコードのつながりは初耳でした。講談社が新しい時代を切り開くために、社長の野間清治自ら采配を振り、教育を行い、会社の礎を築いたのか、それだけでも読む価値はありました。マスメディアの発展、変遷の流れはそのまま講談社の各時代の戦略、競争の歴史です。なにより語り起こしの野間家の由来に絡んで、天覧試合で優勝した天才剣士野間恒と、会津での壮絶な最期を遂げた森要蔵の関わりのエピソードはワッピーのツボを直撃しました。音羽・小石川のあたりの地域史としてもおもしろく読みました。2017/08/13