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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
dilettante_k
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46~59年にかけてバタイユが発行した『クリティック』誌に寄せた書評16編を収録。書評をかりて、戦前の「聖なるもの」にかかる苛烈な探究を洗練させるとともに、単著として発表する『宗教の理論』や芸術の起源を問うた『ラスコー』、『ジル・ド・レ論』に通じる問題意識の下地を描出しており、戦後バタイユの論理形成をたどることができる。訳文が生硬で、難解なバタイユ思想を読み解くにはやや苦労するが、ホイジンガやルロワ=グーランの著作を取り上げ、さらには全体を通じてヘーゲル弁証法を批判的に検討。単著の副読本として活用できる。2014/03/02