双葉文庫<br> ざらざらをさわる

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双葉文庫
ざらざらをさわる

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  • サイズ 文庫判/ページ数 216p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784575715019
  • NDC分類 726.5
  • Cコード C0195

出版社内容情報

塾の休み時間にしていたひそかなおまじない。ひとりごとを言うときの見えない誰か。落ちこんだ気持ちをなぐさめてくれるおとも。結婚して気づいた名前というものの存在……。日常の中で通り過ぎてきた、ちょっとしたでこぼこを、やわらかな言葉と絵で切りとったエッセイ&イラスト集。初めて著した本書で、「紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめするベスト30『キノベス! 2021』」に選出される。文庫化に際し、書き下ろし5編を収録。

内容説明

塾の休み時間にしていたひそかなおまじない。ひとりごとを言うときの見えない誰か。落ちこんだ気持ちをなぐさめてくれるおとも。結婚して気づいた名前というものの存在…日常の中で通り過ぎてきた、ちょっとしたでこぼこを、やわらかな言葉と絵で切りとったエッセイ&イラスト集。初めて著した本書で、「紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめするベスト30『キノベス!2021』」に選出される。文庫化に際し、書き下ろし5編を収録。

目次

まぎれたいのに
さだまらない
じょうずに集中
記憶ずるずる
おねがいリラックス
だいすきだけど
逃せない
わかりあえない
片付けられない
気づけばそばに
読みすがる
朝が憎いよ
ごはんは眠る
呪いの先に
フカッとさせる
名前をうばう
受け止める
ひとりでしゃべる
寝ててもいいよ
アイスのやさしさ
つながらないと
人のよい空き巣
動きつづける
嘘みたい
その場しのぎの
食べるのを見る
せまってくるよ
赤福襲来
疑似恋愛
私のゆくえ
言葉の性格
あからさまな幸せについて
赤福ふたたび
かなわない
見てたのを食べる
どなたですか
がっしゃーん
やわらかいもの

著者等紹介

三好愛[ミヨシアイ]
1986年、東京都生まれ。イラストレーター。装画や挿画を数多く担当するほか、クリープハイプのグッズデザインも手がけるなど、幅広く活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はっせー

63
エッセイが好きな人や心が落ち着きたい人に読んで欲しい本になっている!2024年初読みはこの本になった。いまの時期に読めて良かったと思えるエッセイだった!この本はイラストレーターの三好愛さんが書かれたエッセイである。タイトルの『ざわざわをさわる』とは、おそらく嫌なことやモヤモヤしたことによって心にささくれができてしまい荒れてしまったことを指していると思う。そんなざらざらした部分を触ることによってすこしでも心がなめらかになるように祈ったものかなと考察した。新年から息が苦しい。2024/01/03

れっつ

36
本の装画でよく見かける、ほわっとした雲のような愛らしいお化けのようなイラストと、顔には目だけの柔らかな人物を描くイラストレーター・三好愛さんのエッセイ。日常の細々としたあれこれを、著者独特の想像力とドッキングさせ所感を述べるくだりはさすが感性の人という気がする。彼女の過去の様々な体験や、性格や性分による所見などには共感したり感心したりクスッとしたり…。いずれにしても、彼女の描くイラストのように、衒わず気負わず自然体でほんわかしている文章に癒される。休日午後、カフェでのひとり時間にぴったりな1冊だった。2025/01/13

Karl Heintz Schneider

25
「なめらかには進めなかったけれど、とんでもないでこぼこでもなくて、私が今まで通り過ぎてきた記憶は、ざらざらしていた。」不思議なタイトル、読んでみたい!と思った。小説の中に出てくる「ざらざらしている」という表現はネガティブな意味で使われることが多いと思う。「それを聞いた私には、ざらっとした気持ちが残った。」近藤史恵さんあたりが好んで使いそうな表現だ。でも本書では、そういう意味合いではなく「なめらか」と「でこぼこ」の中間部分を指す。それは決して悪い意味ではなくて「ちょうどいい」という意味なのかもしれない。2024/05/27

ひめありす@灯れ松明の火

16
不思議な、少し寂しいような、優しく柔らかい世界でした。ものすごくとがっているという感じではないけれど、オンリーワンな世界観。中高の同級生の甘い毒の話がいかにも女子という感じで「わかる、わかる!」と思いました。少しだけ賢しく意地悪な。今も、私のどこかにも、刺さっている、抜けない、毒。2024/02/28

えつ

8
三好愛さんのイラストが好きで、こちらもずっと気になっていたエッセイ。やっと読めた。日常のざらざらすること、本来なら受け流せるようなざらざらを言葉にしていると、特に気にしていなかった日常のざらざらが気になるように。共感できるもの、できないもの、もちろんあるけれど、三好愛さんの言葉は心地良かった。イラストも可愛くて、そこに癒された。中高一貫の女子高、受験したけど怖くて進学しなかった。結局、わたしは共学の中高一貫に進学したけど、呪い、分かる。ものすごく分かる。あの当時の言葉ってほんとに呪いとしてずっと残る。2024/04/18

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