出版社内容情報
年増の女が、姿を消したある男を捜していた。その男の左眉の上には古傷があるという。湯島天神の奇縁氷人石にその男の名前を貼り、行方を捜す女の正体とは!? 北町奉行所臨時廻り同心の白縫半兵衛は、消えた男の行方を捜すが……。書き下ろし人気シリーズ第十一弾。
内容説明
湯島天神の奇縁氷人石に尋ね人の紙を貼り、熱心に手を合わせる女がいた。その女の名はおつた。芸者上がりで三味線の師匠をしているおつたが貼った紙には、左眉の上に傷痕のある秀次郎という三十男の名が記されていた。そんな折、新堀川沿いの古寺で着流しの浪人の死体が見つかった。浪人が大金を持って死んでいたことを不審に思った臨時廻り同心の白縫半兵衛は、その死体の身許を探り始めるが…。「世の中には知らん顔をした方が良いこともあるさ」と嘯く半兵衛の人情裁きを描く、書き下ろし人気シリーズ第十一弾。
著者等紹介
藤井邦夫[フジイクニオ]
1946年、北海道旭川生まれ。「特捜最前線」「水戸黄門」などテレビドラマの脚本家、監督を経て、2002年に作家デビュー。以降、時代小説で数々のシリーズを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
138
安定のシリーズ第11弾は最新作。いつの間にか半兵衛さんの世界に浸ってる、このひと時が好きです。2020/10/22
とし
90
新・知らぬが半兵衛手控帖「古傷痕」11巻。知らん顔の半兵衛さん、半次さん、音次郎さんとのコンビも今回も安定感、連携もバツグンでした。2021/01/18
やま
89
知らぬが半兵衛手控帖31作目「新・知らぬが半兵衛手控帖」(第二期)の11作目 2020.10発行。字の大きさは…中。 猫被り、古傷痕、裏通り、御新造の4話。 北町奉行所臨時廻り同心・白縫半兵衛の人情裁きが冴えます。 「古傷痕」は、金を貰って人を殺す始末屋に嫌気がさした秀次郎は、始末屋を止めようとすると、元締めの茶の湯の宗匠・小笠原春悦から命を狙われる。秀次郎を慕うおつたは、春悦を殺そうとするが…。🌿続く→ 2020/12/05
真理そら
54
男所帯のそこはかとないむさくるしさが醸し出す読後の安心感がなんともいえない、癖になる。筋張った首の大久保様が少しずつ知らん顔の忠左衛門様になってきてるのが気になるところ…。2020/10/17
goodchoice
1
いつもの半兵衛の人情裁きが心地よい。2020/12/18