出版社内容情報
八代将軍吉宗に供奉して紀州から江戸城に入って以来、代々御庭番を務める村垣家。その家督を継いだ範正は、上司の川村修就とともに将軍家斉直属の闇御庭番として江戸市中にはびこる悪を討つ――。後に奉行を歴任し、万延元年には幕府の遣米使節として海を渡った幕末を代表する能吏、村垣範正の若き日の活躍を描く、シリーズ第二弾!
内容説明
闇御庭番として共に密命を受けてきた川村修就が、将軍・家斉の御賄頭に出頭し、範正にかかる期待と責任はいよいよ増すばかり。そんな中、次の長崎奉行に内定した旗本が前老中首座・水野忠成に千両もの賄賂を贈っていたことが露見した。三百石の旗本にどうしてそんな大金が?金の出所を辿った範正は、思いがけない人物と鉢合わせする―。後に奉行を歴任し、万延元年には幕府の遣米使節として海を渡った幕末を代表する能吏、村垣範正の若き日の活躍を描く、時代エンタメ第二弾!
著者等紹介
誉田龍一[ホンダリュウイチ]
1963年大阪府生まれ。2006年に、時代ミステリー「消えずの行灯」で第28回小説推理新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
67
御庭番闇日記「漆黒に駆ける」2巻。主人公村垣範正、幕末には幕府の遣米使節として海を渡った実在の人物。物語の最後に実在の人物が絡んでいることも明かされるので、面白くスカット読了。2019/11/20
サケ太
12
今回も面白い。毎回ゲストがどのような人物か明かされていくのが心地よい。様々な事件を読んでいると時代が進んでいる感じられるのも面白い。水野忠邦が有能に描かれているのが好き。2019/03/21
いが
3
流麗な筆致にただ身を委ねればよい。著者の作品はいつもそうだ。四つの短編から成る本作。ストーリーはシンプルなようで様々な仕掛けが仕込まれている。主人公範正の朴訥でありながら強烈な正義感のバランスがユニーク。前巻で印象的だった水野忠邦が今後の物語に大きく関わる気配。次が最終巻。どのような結末になるのか楽しみ。 2020/03/27