出版社内容情報
間野生馬の活躍により、夜鴉一味の魔の手から無事逃れることができた惠比壽屋。この件で父親の与惣兵衛から猛省を促された一人娘のお君だったが、町中で因縁をつけるやくざ者に叱声を浴びせ、またひと悶着起こす始末。その場は事なきを得たお君たちだが、この一件が再び大事件に発展するのだった――。心優しき巨躯の剣士「迷い熊」が長屋を守る! 著者渾身の痛快人情活劇シリーズ第二弾!!
芝村 凉也[シバムラ リョウヤ]
著・文・その他
内容説明
夜鴉一味を巡る一連の騒動の余波で、父与惣兵衛から禁足を命じられていた惠比壽屋の一人娘お君。生馬が警固につくことを条件にようやく外出が許されるものの、久々の市中でやくざ者とひと悶着起こしてしまう。生馬の活躍でその場は事なきを得るが、この出来事が、江戸屈指の名門道場、北辰一刀流玄武館を巻き込む大騒動に発展するのだった―。心優しき巨躯の剣士「迷い熊」が悪を討つ!痛快人情活劇シリーズ、待望の第二弾!!
著者等紹介
芝村凉也[シバムラリョウヤ]
1961年宮城県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。二十数年のサラリーマン生活を経て著述活動に入る。2011年「返り忠兵衛 江戸見聞」シリーズにてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
105
長屋道場騒動記2作目 2018.10発行。字の大きさは…中。 間野道場の息子・間野生馬が十年ぶりに武者修行から江戸に帰ってきました。老舗菓子舗・惠比壽屋の主人・与惣兵衛は、生馬を歓迎するが、娘・お君と生馬は、幼馴染であるがどうも上手く行かない。お君の勝気さが思わぬ事件を呼び起こし、生馬が用心棒を引き受ける。そして、江戸の三大道場・千葉周作の玄武館道場で立ち合う事となるが…。生馬の謙虚さと優しさが、お君の心をほぐしていきます。お君は、生馬にポンポン言いながらも、時々見せる思いやりが、2人の今後が楽しみで…。2020/10/17
とし
77
長屋道場騒動記「迷い熊衛る」2巻。老舗菓子舗・惠比壽屋の主人・与惣兵衛の庇護を受け、道場を再興することに、江戸の三大道の一つ玄武館の千葉周作や栄二郎と立ち会いをしたり、与惣兵衛の娘お君に引っ張り回されたりと、大変な生馬さんですが、おおらかで良いですね。次巻もたのしみです。2022/02/28
Mc6ρ助
12
『史実によると、千葉栄次郎は竹刀による剣術試合で必ずしも全戦全勝というわけではなかったが、いったん敗れた相手に後日再度挑戦したときには、ほぼ必ず勝ちを得ている。いわば、近世剣術(道場剣術)における天才だった。・・・栄次郎は、剣術が好きで堪らないヤンチャ坊主が、そのまま大人になってしまったたのだろう。(p214)』わーい、千葉の子天狗、栄二郎だ!大天狗も出てきて、チャンバラ小説読みには堪らない至福の一冊でした。2021/02/28
ニッキー
5
千葉道場との絡みが出来て、俄然面白くなって来ました。栄次郎と言う、千葉周作の次男坊がまたいい奴!2018/11/06
kmzwrs5781
2
まだ得体の知れない迷い熊もとい生馬。穏やかでありながらとことん不器用で、それでいて剣術への強い渇望を恥ずかしげもなく前面に出すその素直さが眩しく羨ましい。周囲を虜にしていくであろう彼のこれからが楽しみ。2024/10/16