出版社内容情報
幡 大介[バン ダイスケ]
著・文・その他
内容説明
芝永井町で鳩尾を一突きされた骸が見つかった。手口からヤクザ者の仕業と知れたものの身元が割れず苛立つ南町奉行所の面々。しかし遊興命の放蕩同心、八巻卯之吉は持ち前の好奇心と洞察力で骸の正体を見破る。さらに、下手人と思しき渡世人が何者かに殺されたことも発覚。二つの事件を結ぶのは天下の台所、大坂と睨んだ卯之吉は勇躍、船で上方入りし、新町遊郭へと乗り込む。累計五十八万部突破の大人気シリーズ。
著者等紹介
幡大介[バンダイスケ]
1968年、栃木県生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒業。テレビ局嘱託職員、CM製作会社に勤務。1995年、文筆業に転じフリーライターとして活躍。2008年、「天下御免の信十郎」シリーズ(二見時代小説文庫)で時代小説作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
74
大富豪同心「海嘯千里を征く」20巻。早くも20巻、全く退屈せずに読むことがでます~ね、何故か卯之助さん頼もしく自ら活躍したような感じがしました。2017/06/14
sin
55
賭けに負けてここ一番の大勝負に勝つ!まさに胸のすくような快刀乱麻の大活躍だ(笑)、さてこの度は悪徳大坂商人とその後ろ楯となる元大坂町奉行の悪巧みに何故だか首を突っ込んだ同心八巻だが、ことの起こりの大坂へと三国屋の若旦那卯之吉として乗り込んで大活躍?まあ、結果的には活躍する。卯之吉の常に他人事の無欲?が悪人どもを自滅させてゆく(笑)2023/02/07
yamatoshiuruhashi
53
シリーズ20作め。今回は江戸の殺人事件の根源が大阪にあり、江戸の同心ながら「隠密回り」でもある卯之吉は大阪へと出張る。歩くのが嫌な卯之吉は当然、船で。帰りは新綿の運搬競争の船に便乗しまたまた海路。後半、嵐の中の航海から逆恨みの海賊もどきとの戦いは、まるでセシル・スコットのホーンブロワー・シリーズかパトリック・オブライアンのオーブリー艦長ものを読んでいるような高揚感。蘭癖の卯之吉に西洋式航海術を語らせてなかなかのものである。卯之吉=同心・八巻は相変わらずノホホンとしていながら周囲の誤解で切れ者扱い。2023/09/19
はにこ
36
江戸で起こった事件が元で大阪まで出張した卯之吉。相変わらずな放蕩ぶりだけど、何やかんやで解決しちゃうのよねぇ。事件の筋読みも上手いし、医学のみならず蘭学でも大活躍。やっとうはからきしだけど、頭はキレるよね。弥五郎、由利之丞はお休み。2021/10/20
Makoto Yamamoto
26
何年かぶりの大富豪同心シリーズ。 今回は冒険もので、江戸大坂間を船で行き来する。 キャラは従来通りで、これまで通りスッと読めるが、背景には著者がシッカリ調べたことが滲んでいる。 江戸府内からはみ出し始めたのがネタ切れの兆しでないことを願っている。2020/06/15