内容説明
女医桂千鶴のもとに重い下痢を訴える商人三人から立て続けに往診依頼が入る。流行病かと思いきや、全員、茶漬け屋の女将おつるに売りつけられた“霊水”を飲んでいたことが判明。涙ながらに潔白を主張する妖艶なおつるに不審を抱く千鶴。やがて、おつるの背後に蠢く乱倫な男関係が思わぬ事件を呼ぶ。稀代の悪女に隠された忌まわしくも哀しい過去とは?超人気シリーズ、待望の第十弾!
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒。小松左京主宰「創翔塾」出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
121
藍染袴お匙帖「雪婆」10巻。このシリーズ2年ぶりかな、千鶴さんと大御番組に入った求馬さん、事件に絡むが、事件解決の絡みが無くなったような、切なくもあり、哀しくもあり、ほっとしたような2編でした。2015/01/20
優希
42
稀代の悪女の哀しみを見たようでした。亡くなる人が結構いるので胸が痛かったです。2023/01/28
むつこ
24
シリーズ10作目、2つの中編。(雪婆)惚れた女を見つめる男の話にあれ?どっかで読んだ気がする・・・と、このヒロインもずいぶんと性悪な人と途中でやめようと思いながら進んでいくラストに題名と表紙になったにはそれなりなのだとジンワリした。それにしても千鶴のお節介は相変わらずすごい。2019/05/14
佳音
18
しみじみします。藤原文学2014/11/15
みちゃこ@灯れ松明の火
9
とうとう追い付いてしまった。いつもなら3話くらい入っているのに、今回は2話。表紙の絵は胸が詰まる。分け隔てなく人を看る千鶴先生は尊敬します。求馬様ももう少ししっかりしてくれなきゃ、千鶴先生が悩むばかりになっちゃう。シリーズの人々がイキイキとしている作品は良い作品だと思う。是非、早く11巻を読みたい!です。2015/09/06