内容説明
浅草で行方知れずとなった大和屋の孫娘を、異形の僧が験力で発見した。以来、大和屋ばかりか時の老中まで怪僧にどっぷり帰依。だがその裏では、江戸を焼き尽くす黒い企みが着々と進んでいた。三度の飯より遊興好きな放蕩同心・八巻卯之吉は、ある事件を機に験力のカラクリを看破。有り余る財力と名推理で怪僧との千里眼対決に持ち込む。絶好調シリーズ第十四弾。
著者等紹介
幡大介[バンダイスケ]
1968年、栃木県生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒業。テレビ局嘱託職員、CM製作会社に勤務。1995年、文筆業に転じフリーライターとして活躍。2008年、「天下御免の信十郎」シリーズ(二見時代小説文庫)で時代小説作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
61
大富豪同心「千里眼験力比べ」14巻。八巻卯之吉さん今回は積極的に活躍しましたねびっくりです、卯之吉のお祖父様徳右衛門の表裏は面白いね~次巻は天満屋との最終対決になるのか?楽しみです。2014/06/22
yamatoshiuruhashi
55
シリーズ14作め。卯之吉は相変わらず放蕩息子のままだが、推理能力は高くなってきている。山伏が迷子になった子供の居場所を祈祷で充てることから物語は始まるが、誰でも推測する通りにこれは悪者どもの筋書き。そんなありきたりの設定を、「千里眼」の同心と噂される卯之吉が向こうを張って裏をかき、事件解決。2023/09/07
sin
50
何事も他人事な卯之吉の名推理!?同心ごっこの酔狂で良くも悪くも欲がないから己れを付け狙う悪党の思惑とは思いもよらずその企みを暴きたてる!?これぞ千里眼同心八巻の本領発揮の大捕物(笑)…益々追い詰められた悪の首魁は新たな策にあの女狐を呼び寄せる!2020/12/05
ベルるるる
36
卯之吉も三国屋徳右衛門の血を引いて頭の回転は速いんだけど、それは気が向いた時だけ。おまけに腰の重さがハンパじゃない^^ 腰が軽くなるのは吉原でヘンな踊りを踊ってる時だけ^^2019/02/12
はにこ
34
千里眼を自称する山伏の企みを暴く、卯之吉さん。やっとうが無くて、卯之吉の推理が冴え渡る。各所への手配りも完璧だし、司令塔としてはかなり優秀。美鈴と弥五郎の出番が少なかったな。最後にはお峰の名前が!再登場しそうだねぇ!2021/07/22