双葉文庫 日本推理作家協会賞受賞作家傑作短編集 1
金沢にて―日本推理作家協会賞受賞作家傑作短編集〈1〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 317p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784575658934
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

出版社内容情報

阿刀田高、鮎川哲也、戸板康二、皆川博子、辻真先、西村京太郎。日本推理作家協会で主催する「日本推理作家協会賞」を受賞した作家たちの傑作短編を集めた新シリーズ第一弾。古都金沢を舞台に繰り広げられる珠玉のミステリーを6編収録。

内容説明

加賀友禅についての資料を集めに金沢を訪れた男が、かつてこの地を一緒に旅し、翻弄された女性に思いを馳せる(「鳥瞰図」)。金沢で食品会社を興した男が、過去の行状を知る仲間との関係を断つべく殺害を企てる(「晴のち雨天」)など、歴史ある日本推理作家協会賞を受賞し、ミステリー界が誇る作家六名による、古都金沢を舞台にした珠玉作短編集シリーズ第一弾。

著者等紹介

阿刀田高[アトウダタカシ]
国立国会図書館勤務時代に『ブラックユーモア入門』ほかのエッセイ書を刊行。1972年に退職後は、ショートショートを中心に小説も手掛け、1979年、「来訪者」で日本推理作家協会賞を、短編集『ナポレオン狂』で直木賞を受賞する。1995年には、『新トロイア物語』で吉川英治文学賞を受賞、世界の古典に材を取ったエッセイも多い。日本推理作家協会理事長や日本ペンクラブ会長を務めた

鮎川哲也[アユカワテツヤ]
1919‐2002。戦後間もなくから別名義で作品を発表し、1956年の長編『黒いトランク』以後は、鮎川名義で本格推理を次々と発表。1960年、『黒い白鳥』と『憎悪の化石』で日本探偵作家クラブ賞を受賞する。鬼貫警部、星影龍三、三番館のバーテンが名探偵として活躍。アンソロジーの編纂や新人の育成にも意欲的で、正体不明の作家の足跡を辿ったエッセイも。2001年に第1回本格ミステリ大賞特別賞を、没後に日本ミステリー文学大賞特別賞を受賞した

辻真先[ツジマサキ]
1932‐。NHKで『ふしぎな少年』などの演出を担当。その一方で、アニメの脚本を長年にわたって執筆。一方、ジュブナイルやミステリーを手掛け、1982年に『アリスの国の殺人』で日本推理作家協会賞を受賞する。牧薩次名義の『完全恋愛』で2009年に本格ミステリ大賞を受賞。長谷川伸賞、中日文化賞なども受賞し、2009年から4年間、本格ミステリ作家クラブの会長を務めた

戸板康二[トイタヤスジ]
1915‐93。歌舞伎評論家として知られていたが、1958年、江戸川乱歩の熱心なすすめで、歌舞伎役者の中村雅楽を探偵役にした「車引殺人事件」を「宝石」に発表。同シリーズの「團十郎切腹事件」その他で、1960年に直木賞を受賞した。1976年、「グリーン車の子供」で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。菊池寛賞や日本芸術院賞文芸部門も受賞している

西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
1930‐。1963年、オール讀物推理小説新人賞を受賞、翌年に初長編『四つの終止符』を刊行する。そして1965年に『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞を受賞した。社会派から謎解きものまで作風は幅広いが、1978年刊の『寝台特急殺人事件』がベストセラーとなり、1981年に『終着駅殺人事件』で日本推理作家協会賞を受賞すると、警視庁捜査一課の十津川警部が活躍するトラベル・ミステリーが中心に。オリジナル著書は2014年末で550冊に到達している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

84
ミステリーというよりもこのシリーズは推理作家協会賞を受賞した作家の作品を地方ごとにアンソロジーにまとめている気がします。6名の作家の作品が収められていて、私は阿刀田さんの作品だけを読んだことがありました。皆川博子さんの「春怨」はかなり不気味な感じが残りました。様々な味わいが楽しめます。2017/06/30

HANA

53
金沢を舞台にしたミステリアンソロジー。北陸新幹線開通に合わせて、タイムリーな一冊だなあ。各人共に読み応えがあったけど、個人的に白眉は皆川博子だった。古都を舞台に日本の陰翳が凝ったような作品は流石。一番金沢らしい作品だったのかもしれない。歴史を舞台にした大作もいいけど、こういう小品は本当に捨てがたい。鮎川哲也は珍しく倒叙ものだし、戸板康二は某名作を連想させる作品。西村京太郎は今の時代だと逆にわかりにくいようなトリックとアリバイ崩しと、各人各々の持ち味を生かしたような作品が揃っていて面白く読むことが出来た。2015/07/02

パフちゃん@かのん変更

45
金沢にゆかりのアンソロジー。皆有名な作家さんばかりだが、いちばん若い阿刀田氏でも80過ぎ。書下ろしでもない、昔の作品なので古いというか物足りない気がした。2017/07/23

yamakujira

9
阿刀田高「鳥瞰図」、鮎川哲也「晴のち雨天」、戸板康二「等々力座殺人事件」、皆川博子「春怨」、辻真先「友禅とピエロ」、西村京太郎「スーパー特急『かがやき』の殺意」を収録。新幹線開通記念なのか、金沢を舞台としたミステリのアンソロジーという謳い文句だけど、「鳥瞰図」はミステリじゃないよね。「等々力座~」と「春怨」は子供がからむから後味悪い。「友禅と~」はラストがちょっとバタバタで残念。「晴のち雨天」と「スーパー特急~」は、人気作家の安定した実力を味わえるものの、どれも物足りなかったなぁ。 (★★★☆☆)2017/06/27

ひまわり

7
金沢の旅館で読みたい本。西村京太郎さんの十津川シリーズが載っていました。解説が面白かったです。2016/08/24

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