出版社内容情報
高校受験を控えた小笠原幸は、バトン部に所属している。地元のテレビ局からバトントワリングコンクールの密着取材を依頼された途端、幸は退部を申し入れる。なぜ突然、退部を決めたのか……。教師にも親友にもその理由を話そうとしない幸。それには4年前の、ある出来事が関わっていた。固く閉ざされた彼女の心の扉を開いたのは、意外な人物だった。挫折があったからこそ強く優しくなれることを教えてくれる青春ミステリー。(『君の××を消してあげるよ』改題)
内容説明
高校受験を控えた小笠原幸は、バトン部に所属している。地元のテレビ局からバトントワリングコンクールの密着取材を依頼された途端、幸は退部を申し入れる。なぜ突然、退部を決めたのか…。教師にも親友にもその理由を話そうとしない幸。それには4年前の、ある出来事が関わっていた。そんな中、固く閉ざされた彼女の心を解きほぐしたのは、意外な人物だった。過去の扉が開かれる青春ミステリー。
著者等紹介
悠木シュン[ユウキシュン]
1980年生まれ。広告代理店、デザイン事務所、印刷会社勤務を経て2013年「スマートクロニクル」で第35回小説推理新人賞を受賞。14年『スマドロ』でデビュー(文庫化に際して『スマート泥棒』に改題)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆのん
67
中学3年生の少女が主人公の青春ミステリー。彼女には誰にも語った事の無い秘密、そしてトラウマがある。それ故に壊れてゆく友情。誰にも言えない、知られたくない4年前の出来事は彼女に恐怖と罪悪感を植え付ける。そんな時に出会うクラスの変わった少年と計画した事とは…。子供の抱えている悩みや恐怖を語れる家庭環境や親子関係は大切だが、それを構築するのは難しい。親の子供時代と現代のそれとはかなり違っているのも一つの要因だが、大人になると子供時代の心境を忘れてしまうのかもしれない。この2人の今後が気になる終わり方も良い。2021/12/24
よっち
25
高校受験を控え、地元テレビ局によるコンクール密着取材を聞いてバトン部の退部を申し出た幸。誰にも言えない辛い秘密を抱える彼女には、4年前のある出来事が関わっていた青春ミステリ。父の再婚で家に居心地の悪さを感じ、学校でも親友と仲違いしてすっかり居場所を失ってしまった幸。そんな状況でふとした共感から同級生の復讐に協力する展開で、中学生の計画がそうそう思い通りに行くわけもないですが、自分の力ではままならない窮屈な絶望の中で、だからこそ自分の居場所があること、秘密を共有できる存在の貴重さを改めて痛感する物語でした。2021/10/17
あずとも
5
4年前の出来事に悩む中学3年生の少女が主人公の青春ミステリー。中学生らしいやり取りの中で主人公の担任教師や友人、同級生達等に対する視線がかなり印象的。最後は不穏な空気も漂っていてその後が気になる。2021/11/12
MAMI.
3
★★★☆☆2021/12/15
Riko
1
図書館で借りた2022/03/13