双葉文庫<br> ウィザードグラス

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双葉文庫
ウィザードグラス

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  • サイズ 文庫判/ページ数 338p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784575522051
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

大学生の陽輝の下に、ずっと連絡のとれなくなっていた兄から、突然荷物が届いた。荷物の中身は、見慣れない眼鏡型のデバイスとタブレット。説明によると、それは他人の検索履歴を見ることができるAR機器「ウィザードグラス」だった。なぜ兄はこんなものを自分の下に送ってきたのか。陽輝は次第に、ウィザード・グラスをめぐる予想外の事件へと巻き込まれていく――“1億総監視社会"の危険と希望を描き切り、巨大IT企業が個人情報を収集する現代へ警鐘を鳴らす。「プロパガンダゲーム」でデビューした著者による意欲作!

内容説明

大学生の陽輝の下に、ずっと連絡のとれなくなっていた兄から、突然荷物が届いた。中身は、見慣れない眼鏡型のデバイスとタブレット。説明によると、それは他人の検索履歴を見ることができるAR機器「ウィザードグラス」だった。なぜこんなものが存在するのか、そしてなぜ自分の下に送られてきたのか。陽輝は次第に、ウィザードグラスをめぐる事件へと巻き込まれていく―“1億総監視社会”の恐怖と希望を描き切った意欲作!

著者等紹介

根本聡一郎[ネモトソウイチロウ]
1990年生まれ。福島県いわき市出身。東北大学文学部卒業。Kindleダイレクトパブリッシングで発表した電子書籍『プロパガンダゲーム』がKindle全体ランキングで2位を獲得し、2017年に双葉社より紙書籍化。同書は2022年に舞台化される。著書に『ウィザードグラス』(双葉社)、『宇宙船の落ちた町』(角川春樹事務所)、『人財島』(KADOKAWA)、『スウィンダラーハウス』(祥伝社)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

H!deking

96
裏表紙のあらすじから抜粋。大学生の陽輝の下に、ずっと連絡のとれなくなっていた兄から、突然荷物が届いた。荷物の中身は、見慣れない眼鏡型のデバイスとタブレット。説明によると、それは他人の検索履歴を見ることができるAR機器「ウィザードグラス」だった。なぜ兄はこんなものを自分の下に送ってきたのか。陽輝は次第に、ウィザード・グラスをめぐる予想外の事件へと巻き込まれていく、的なお話。普通に面白かったけど、なんとか幸太郎のなんとかスランバーみたいな題材なので、なんかちょっと足りない。やっぱりなんとか幸太郎のが面白いです2020/06/11

aquamarine

80
陽輝の下に音信不通の兄から届いた荷物は、他人のデバイスの検索履歴を見ることができるウィザードグラス。タブレットにはあらゆる人のGPS情報とSNSアカウントが表示されていた…。現実でも、悪意をもってすれば他人が簡単に見ることができてしまう情報は多いです。決して絵空事や未来のことではないのに現実味が少ないのは、物語が壮大に感じるからでしょうか。古いゲームの思い出等楽しく読みました。どんな知識や技術も使う人間次第。この便利な技術を手放せない以上、使う側の責任と知識は半端なものであってはいけないと改めて思います。2019/05/23

buchipanda3

76
他人の検索履歴を盗み見できてしまうウィザードグラス、そんなデバイスを音信不通の兄から送られてきた陽輝は、一緒に添えられていた謎のメッセージの意味解明に取り組む…。初めは興味本位だった陽輝が他人の秘密を知り過ぎることの気持ち悪さに気付くというのは何か分かる気がする。個人情報の偏在は題材として新鮮さは無いが、今の社会でいつ起きてもおかしくないリアルさはひしひしと伝わってきた。情報化社会における万能性へのアンチとして、データとしてではない生身の人間性、さらに思い出というアナログなものの大切さが胸に響いた作品。2019/03/24

レモン

51
今作も面白かった。ネット・リテラシーやらフェイクニュースに騙されるなやら色々と言うけれど、自分の望む正義や真実だけを選ぶことを促され、ことの真偽をどうやって見極めるのかその方法も定かではない。本書で特に恐ろしかったのは、教授の痴漢冤罪事件。その場にいたとされる人が平然と「自分も見ていた」とネット上で発言すること。注目されたくて嘘を吐いた人はもちろん、本心から痴漢の瞬間を見たと思い込んでいる人もいるだろうことが恐ろしい。やっていないことを証明するのは難しい。2022/06/19

Yunemo

37
究極の個人監視の術、ウィザードグラス。ネット社会が行く着く先、結局は個人情報の集合体事業になっていくのかな、という想いに。拡散している個人情報をまとめ上げ、なおかつ個人特定すれば、使うものにとっては大きな究極の武器になってしまうんだ。本作により現実的なものであることを認識させられます。GAFAの共同化により、と言ってもそれぞれが利益を生むわけじゃなく、情報独占化、これを利用する国家、何だか近い将来に起こり得ること。個人を抹殺するなんて、SNSを利用して殺人より簡単に。現実的に起こっているじゃありませんか。2020/08/26

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