双葉文庫<br> 負けるな、届け!

電子版価格 ¥712
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双葉文庫
負けるな、届け!

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  • サイズ 文庫判/ページ数 297p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784575521894
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

「社長があなたを嫌っているから」と、25年勤続にもかかわらずいきなりリストラされたかすみ。プライドはずたずた、崖っぷちに立たされたかすみが這い上がるきっかけは、東京マラソンの沿道で縁もゆかりもないランナーたちを応援する友人の姿だった――。独身アラフィフ、無口な夫との生活に飽き飽きしている専業主婦、社内で「客寄せパンダ」的にしか振る舞えない中堅女性社員。それぞれが「人を応援すること」を通し人生を見つめ直していく連作短篇集。読めば元気が出る、疲れた心に贈る栄養剤小説!

内容説明

二十五年勤続にもかかわらず理不尽な理由でリストラされた小野寺かすみ。仕事が好きで頑張ってきたプライドはずたずたに。そんな折、友人から誘われた東京マラソンの応援で心を動かされ、勢いでランニングシューズを買ったが…。たったひとりでも応援してくれる人がいれば頑張れる。エールを贈ることで自分を奮い立たせられる。かすみはマラソンを通して大切なことに気づき、新たな人生の第一歩を踏み出す。読めば元気がもらえる“応援小説”誕生!

著者等紹介

こかじさら[コカジサラ]
千葉県生まれ。中央大学専門職大学院国際会計研究科修士課程修了。出版社勤務を経て2010年よりフリーライターとして執筆・編集。2016年『アレー!行け、ニッポンの女たち』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

5 よういち

147
理不尽な理由でリストラされた小野寺かすみ。友人から誘われた東京マラソンの応援で心を動かされ、勢いでスポーツショップを訪れて....。 ひとりでも応援してくれる人がいれば頑張れる。エールを贈ることで自分も奮い立つ。走ることで、応援することで得た気づきが次の人生への一歩を後押ししてくれる。◆走ることに興味がある方にはぜひ読んでもらいたい。応援してもらっても、結果はそんなに変わらない? いや、応援は応援された人に力を与える。持てる力以上のものを引き出してくれる。素晴らしい作品だ!心が折れそうなとき、また読もう。2019/03/31

utinopoti27

146
職場をリストラされたアラフィフの女性が、友人たちに刺激されてマラソンの魅力に目覚めてゆくストーリー。よくある話と言えばそれまでだが、本作の特徴は、走るより応援する方にテーマの重心が置かれている点にある。とにかく全力で応援することで生きる力が湧いてくると作者は言う。たしかに、応援する人がいる、応援したい人がいるということは、実は何よりしあわせなことなのだろう。仕事のできる女性を疎んじて露骨に退職を迫る上司など、ステレオタイプな人物描写はご愛敬としても、さらっと読めて元気が出る、本作はまさに読むビタミン剤だ。2020/07/08

ろくせい@やまもとかねよし

135
単に他人を応援したい。人間から湧き上がるこの利他的な思いやりは、理想的な人間社会形成を可能にすると感じた。単純であるが決して低くない達成度をもつマラソンに対し、一生懸命取り組む姿勢は、ほとんどの人間に感動を与え、さらに応援させる意識を喚起し自発的に行動させていく。その様子がテンポ良く描写される。さらに、この感動と応援行動が周りに感染し、自己的な人間関係を飲み込んで予期しない広がりを示す利他的な思いやり。人間自己の確立には、他者からの思いや励ましが不可欠。そして他者への思いは自己が為す仕事だと感じ感動した。2019/04/20

しいたけ

120
長年働いた会社を理不尽にリストラされる、50歳の小野寺かすみ。そして彼女同様真面目にやってきた仕事を評価されずに不本意を飲み込む地味であたたかい人々。マラソンを走り、応援することで、背中を押され浄化されていく。かすみの気持ちが痛いほどわかる。どれだけ自分が痛めつけられたか、自分では気がつけないでいるのだ。誤解され切り捨てられるちっぽけな自分だというしこりが、膝から顔を離せない日々に落とし込む。大きな声で本気で人を応援する自分が、新しい未来への切符を掴む。悪者を一人もやっつけないのに、この快感。2019/09/06

ユザキ部長

117
とっても大好きな本。文庫になるにあたって加筆修正との事。当たるのか?懸本の結果がわかる前に我慢出来ずに購入。ふたたび嬉しさに鳥肌が立ち、胸が熱くなる。走る気持ちはもちろん、走りたくなる情熱と感動にあふれた傑作だと思います。テーマは「笑顔」ではなく「ありがとう」なのかな?とにかく大絶賛。マラソンなんて浮世離れした戯れ言以外のなにものでないと言わないで下さい。声を出して応援した時、走りだした時、走りきれた時にとても気持ちがいいです。「がんばれ!」くじけそうになった時何度も何度も、何度も助けられた。がんばろう!2019/03/26

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