内容説明
シュルレアリスムの自動記述の大いなる成果―天衣無縫・奇想天外・支離滅裂、ぶっとんだストーリー!意味など、辻褄など存在しない。ただ、ペレによって書かれたテクストがあるのみだ!読めばよむほど中毒になる、極上の乾いたユーモア11篇。
著者等紹介
ペレ,バンジャマン[ペレ,バンジャマン] [P´eret,Benjamin]
シュルレアリスムを代表する詩人の一人。1899年、フランス西部の都市ナント近郊のレゼーに生まれる。1920年、パリ・ダダに参加。アンドレ・ブルトンの『シュルレアリスム宣言』とともに運動が発足した1924年以降、終生シュルレアリスム・グループにとどまった。1920年代後半からトロッキー派に接近し、以後、左翼反対派の闘士としても活動。1936~37年にかけてスペイン内戦に参加。第二次世界大戦中はメキシコに亡命し、神話を扱った民族学的な文章も執筆した
鈴木雅雄[スズキマサオ]
1962年、東京生まれ。シュルレアリスム研究。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻退学。パリ第7大学文学博士。早稲田大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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またの名
6
動画上でリンゴとペンが出会ったかのようなナンセンスで偶然的なストーリーとも言えないストーリーが、次々と展開。劇団イヌカレーの描く空間なども源泉にしてるようなシュルレアリスム的連想によってあとからあとから生まれ出るイメージは、厳密な意味なんか持ってないと分かるのに、意味とは違う次元で奇妙な快感を覚えさせる。老人が死ぬ前に起き上がって「この大蝋燭が遺体安置所を燃やしてるのが見えないのか!」と叫ぶ光景にフロイト『夢解釈』の有名な事例に対する巧妙な当てつけが潜んでいると解釈できるのは、おそらく過激な必然論者のみ。2016/11/02
zumi
5
前提条件:作者・訳者・読者が夢の世界へぶっ飛んでいること。効用:目眩に似た混乱これに比べれば、『夢幻諸島から』『ロクス・ソルス』はまだ読みやすい。純粋に言葉そのものを楽しみたい人・最近のガイブンでは物足りない人が読むのがいい。機会があれば再挑戦したい。2013/12/04
gu
4
隠喩はなく文字通りであり、言葉にされればどんな非合理な接続や変身も起こり得るのは実写よりアニメに近い。シュルレアリスム運動のゴシップは聞く度にしょうもないなと思うがそれが面白くもある。2024/04/15
まんだむ
0
ブルトンの「溶ける魚」とついつい比較しながら読んでいたけれど、これはこれでって感じで好き。2014/06/06
zom
0
最高!!!!!!!!2013/10/14