出版社内容情報
真っ昼間の渋谷のスクランブル交差点で、包丁を持って暴れている薬物中毒の男に遭遇した警視庁特殊企画課の刑事・山神翔二。男は、六本木のキャバクラのナンバーワンホステスを呼べ、と騒いでいる。得意の相撲技で男の狼藉を止めた山神は、好奇心に駆られて、件のキャバクラに潜入したところ、なんとそこは、半グレ集団が仕切る麻薬シンジケートのアジトだった。書き下ろし痛快ハードボイルド警察小説!
沢里裕二[サワサト ユウジ]
著・文・その他
内容説明
事件は起こる前に潰せ―そんな指針のもと、危険な組織や犯罪者を闇処理する警視庁特殊企画課に所属する山神翔二。そんな彼が今回手がけるミッションは、覚せい剤を派手にさばく半グレ集団「怒羅愚」と芸能界の癒着を白日の下に晒すこと。さっそくシャブ中たちが出入りする六本木のキャバクラに潜入するも、アフターしたキャバ嬢が目の前でさらわれ、山神自身も重傷を負ってしまう。さらには第二、第三の罠が仕掛けられ、絶体絶命の窮地に。起死回生の一手として、山神は「熱狂工作」を発動する。
著者等紹介
沢里裕二[サワサトユウジ]
青山学院大学経営学部卒業。広告代理店、レコード会社に勤務の傍ら小説を執筆し、2012年に『黄金の驟雨』(桜沢裕二名義)が第七回ちよだ文学賞の最終候補に。同年『淫府再興』にて第二回団鬼六賞優秀賞を受賞。以後、本格的な執筆活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Katsuto Yoshinaga
5
半グレとドラッグと芸能界とエロに、破天荒なおぼっちゃま警視庁キャリアが絡む。まさに、大衆食堂のテーブルの下に置かれている青年ゴラク漫画誌ワールドである。とはいえ、「北朝鮮の動向を監視するには(中略)キューバは穴なのだ。韓国とは国交がなく、親米の日本と国交があり日本からの観光はノービザ」とか「オリンピックが終われば、国も財界も目指すはカジノしか無くなる。この国はコンパクトな金融国家の道を歩むしかない」といった小ネタをはさんで読ませるんだよなぁ、沢里先生は。2020/06/07
ニッキー
5
この作家2冊目ですが、芸能界の裏側を熟知しているようで、警察、やくざ、政界の裏皮を面白可笑しく描いてる。 六本木の遊び場も詳しそう。 割と活字がビッシリで読み応えもある。 何冊かは読んでみたい。2019/10/05
ゆたか
2
ちょいと複雑で終わり方があっさりしていたのでむむむ。でした。2019/05/18
うーたんパパ
0
★★2020/03/16
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- 和書
- 恋を、29粒 角川文庫