双葉文庫<br> 漂流家族

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双葉文庫
漂流家族

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  • サイズ 文庫判/ページ数 286p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784575518726
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報



池永 陽[イケナガ ヨウ]
著・文・その他

内容説明

男手ひとつで育てた一人娘が結婚相手を連れてきた日に父親がとった行動。自身の再婚と息子の問題で揺れる母親の微妙な心理。年上の女性に恋した少年の10年後の姿…。『珈琲屋の人々』シリーズの著者が、様々な家族の情景を丁寧に切り取った8編を収録。もう一度、家族というものをゆっくりと考えたくなる短編集。

著者等紹介

池永陽[イケナガヨウ]
1950年愛知県豊橋市生まれ。岐阜県立岐南工業高等学校卒業。グラフィックデザイナー、コピーライターを経て、98年『走るジイサン』で第11回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2006年『雲を斬る』で第12回中山義秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

182
久しぶりに読んだ池永さん作品です。やはりタイトルに’家族’とあったら期待してしまいます。とにかくありとあらゆる環境にあり、色んな視点で綴られる様々な家族の物語です。全体通しての印象は正直ほっこり感よりは、なかなかヒヤッとするちょっとしたホラーな感じがする作品も少なくないかなと。人間それぞれが潜在的に隠し持つ猜疑心みたいなモノをサラッと出してくる描写は驚きです。人を信じることの大切さ、そして難しさが身にしみてきます。時には知らなくてもいいことを知らないでいて、知らなかったふりをするのも必要かもしれませんね。2018/05/03

じいじ

106
 漂流する家族の8短篇集。”言い得て妙”のタイトルです。3・40頁の短い物語のなかに、我々一人ひとりが生活していく日常で、ともすると忘れている家族、夫婦の機微について考えさせてくれる話で面白かった。思いっきり楽しませていただきました。父と娘家族を描いた【父の遺言】が好い。娘の結婚話と同時に、父親の再婚話が…。どうせ、この家の財産目当てよ、と認めようとしない娘。この結末が、とても素晴らしいです。それまでに鬱積したモヤモヤをきれいに拭ってくれます。何をおいても、おススメの本です。2018/07/08

ふじさん

86
「紅の記憶」「薄いカツレツ」は、人間の業を見事に描き、最後に意外なラストが待っている。「バツイチ」は、自身の再婚と息子の問題で揺れる母親の微妙な心理を描いた作品。「十年愛」は、年上の女性に恋した少年の10年後の結末を描いた作品。様々な家族の情景を丁寧なタッチで描いた短編集。家族の在り方を考えるきっかけとなる話が満載。 2021/05/24

まさきち

62
父の再婚相手やコスプレ好きの愛人、かつての憧れの年上の女性に失踪した最愛の夫と浮気を疑われる同年の女性など、様々な形の”家族”との間で交わされる葛藤と気持ちの落ち着け方を描いた短編集。そして結末も一件落着から新たな疑惑が湧くものなど多種多少なものがあり楽しめた一冊でした。2022/11/17

はつばあば

58
結婚していようがいよまいが、夫婦に子供がいないとか、嘆く事などありゃしない。人が一生を終える間、何があるかわからん。それこそ、この親の子としてと産まれた事、大人になって選んだ男・・結婚したか愛人になったかはその女性の選んだ道。こと浮き沈みのある人生とお金に関して、嫁も娘も社会の戦士として強くなる。それにしても一番最後に「バツイチ」なんてもってこられたら男に対する怒りとバカな女に対する怒りで・・瞬間湯沸かし器のようなレビューになってしまった(^^;。30代40代の女性の皆さんに味わって読んでもらいたいです2018/05/04

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