双葉文庫<br> 劇薬

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双葉文庫
劇薬

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  • サイズ 文庫判/ページ数 493p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784575517286
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

死んだ当日、彼女は私に何かを打ち明けようとしていた…。小田切可憐は、食事を約束していた女性が飛び込み自殺をしたと知って絶句する。彼女と出会ったパチンコホールは、本名すら知らない女性達との気楽な関係と大当たりの時の高揚感が、可憐自身を救ってくれる場所だった。その中で最も美しく飾り立てて、充実した生活を送っていたように見えた彼女は、なぜ死んだのか?次々と明らかになっていく、嘘と虚飾に満ちた人間関係の真実と絡み合った欲望。現代社会で彷徨う女性達を息詰まる筆致で描いた傑作長編。

著者等紹介

渡辺容子[ワタナベヨウコ]
東京都生まれ、東京女学館短期大学卒業。92年「売る女、脱ぐ女」で第59回小説現代新人賞受賞。96年に『左手に告げるなかれ』で第42回江戸川乱歩賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あっ!chan

42
主婦達がはまってしまうパチンコの魅力、元婚約者の生き写しに出会って始まる不倫の誘惑、そして薄い関係だった仲間の自殺の原因を追いかける謎解きという三つのテーマを絡めたミステリー。パラダイスやパラディソという名前も多い娯楽の殿堂パチンコホール、私はパチンコをやらないが、日頃のストレス発散とひょっとしたらと射幸心を煽られたらはまってしまうかも...さらに日常に慣れすぎて、ふとしたきっかけから人として新たなときめきが刺激されたら...その場限りの付き合いだからこそ続く人間関係、そこに裏切りのしやすい土壌が...→2019/05/20

koguma

36
タイトルに惹かれ読んでみたものの、一体どの辺が「劇薬」だったのか?毒殺とは無関係な話だった(笑)パチンコに集う女達の一人が急死し その謎を解明していく話だけど、なんせ登場人物多すぎ!こんなに出す必要があったとはとても思えないんだけど、それもまた作者の意図なんだろうか?パチンコホールの話は私には未知の世界で、頭の中が???になりながらも興味深かった。この本の中での一番のどんでん返しは可憐の夫の柾なんだろうなあ、人間て怖い。上辺だけの印象じゃわからないことだらけだなと実感した。2015/12/26

hanchyan@理解はできないが否定もしない

24
著者お初。タイトルを発見して「しめた!」と思ったんだが毒殺は一切無かった、スマン(笑)。さはさりながら。1~2章で顕かになる主人公の出自に腰が抜けそうになった!そこがとても面白い。日常に屈託を抱える女子が集う束の間の楽園がパチ屋、ってだけならかえって途中でやめたかも。件の屈託とか不倫とか、下世話でリアルなガジェット満載で(解説では“ファンタジー”と評してたが)これはズバリ“読むレディコミ”だ!と判明して後は一気に読了。めっけもんだったぞ。2015/07/08

zanta

19
178/6/20/2015  第一章は大変興味深く読んだ。夫がとても魅力的だったのに、途中からの変わりようにガッカリ。ホール仲間とのつきあい方など新鮮。普通の主婦という設定だけではなぜだめだったのかな。特殊な人たちの集まりになってしまったころから興味が薄まってしまったようだ。夫についての決断にはほっとした。パチンコに詳しかったらもっと楽しめたのかな?2015/06/20

グリーンクローバー☘

16
初読み作家さん。元有名歌手が不幸を乗り越え主婦となりパチンコ仲間たちと平穏に暮らしているが仲間の自殺やら脅迫やらのサスペンス。読み始めはパチンコ屋さんで仲良くなれることに驚き読み終わりはやはり…パチンコ仲間は怪しいんだ!と納得。(偏見)解決の糸口が雷落ちるとかはないなぁ…。主役の元歌手、浮気はあるが人間出来すぎ。夫を許せるのが考えられない。2023/03/14

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