双葉文庫
松本清張映画化作品集〈3〉遭難

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  • サイズ 文庫判/ページ数 373p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784575512106
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

内容説明

北アルプスの鹿島槍ヶ岳に登った3人が遭難し、1人が死亡した。生還者の手記を読んだ死亡した男の従兄は疑念を抱く。この遭難には偶然が多すぎる…。“可能性の犯罪”を追及した山岳ミステリー「遭難」、強盗殺人事件の容疑者を追う、刑事たちの心理を克明に描いた警察小説「張込み」など、傑作揃いの映画化作品集の第3弾。

著者等紹介

松本清張[マツモトセイチョウ]
1909年福岡県企救郡板櫃村(現・北九州市)生まれ。50年「西郷札」が懸賞小説に入選。その後、純文学・推理小説・歴史小説・ノンフィクションなど、広範な領域で常に“人間”を見つめ、その本質に迫る作品を発表しつづける。53年芥川賞、57年日本推理作家協会賞、67年吉川英治文学賞、70年菊池寛賞、90年朝日賞などを受賞。92年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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じいじ

72
今作の括りは”映画化された清張ミステリー”と言うことだが、5作どれも愉しめました。ここでの紹介は躊躇うことなく表題作の【遭難】。150頁の中編ですが、内容・組立構成とも300頁の読み応えでした。北アルプスの北槍・南槍を舞台にした松本清張が初挑戦の〈山岳ミステリー〉でした が、中々面白かった。「清張の山岳ミステリー?」と期待を抑え気味に読みはじめた。「岳人に悪人なし」との登山家の勝手な言い分に、異を唱える清張が書く気になったそうです。初めて読む松本清張の”山岳小説”だったが、さすが清張を思わせる力作でした。2025/03/25

鍵ちゃん

49
映画化作品集第3弾。北アルプスの鹿島槍ヶ岳に登った3人が遭難し、1人か死亡した。生還者の手記を読んだ死亡した男の従兄は疑念を抱く。この遭難には偶然が多すぎる。可能性の犯罪を追及した山岳ミステリー「遭難亅、強盗殺人事件の容疑者を追う、刑事達の心理を克明に描いた警察小説「張込み亅など、5編からなる短編集。やはり表題の「遭難亅が良かったな。遭難だけで終わると思ったが、そうは簡単には終わらないところが作者らしい。それと、「天城越え亅は神秘的でありながらどんでん返しがある。楽しませますね。2024/02/28

TAKA

42
「天城越え」が読みたくて探していた短編集。こんなにも短い物語とは思わなかった。少年の女性への淡い思いからなる事件。田中裕子さんの映画も見てみたい。「遭難」が一番面白かった。犯人はわかっているけど、動機とトリックがどう暴くのかというところを読ませる力があります。うまく言えないけど推理小説よりかは事件小説だと思う。2019/10/19

シュラフ

21
清張さんの映画化された作品をまとめた短編作品集。「張込み」、「遭難」、「たづたづし」、「天城越え」、「声」を収録。表題の「遭難」は、山を舞台にした登山ミステリー殺人事件とも言うべきか。登山ブームだった昭和30年代という時代を反映した作品。ところで清張さんは登山をしたのだろうか。自分も若い頃には山に夢中になった頃があるが、登山をして山の自然に触れてしまうとだんだんと敬謙な気持ちになってきて、自然に対する自分のちっぽけさを感じるものである。山を舞台にした殺人事件は似合わないなと思う。でも面白かったですよ。2015/01/31

はなすけ

15
「遭難」が一番面白かった。オチにも驚いた。悪人が必ず罰せられると言うわけでは無いんだよなあ。でも、この話の場合、結局は誰が一番悪かったのだろうか。2020/12/26

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