内容説明
元刑事で墓職人の原島恭介は、ある事件がきっかけで探偵としての自分に目覚めていた。漆原という横浜の知主の老人から、行方不明の孫娘を探し出し、薬物に冒されている彼女を救ってほしいとの依頼を受けた原島は、前の事件で潰した闇組織の跡目を狙うやくざの抗争に巻き込まれていく。長篇ヒューマン・ハードボイルド傑作。
著者等紹介
松本賢吾［マツモトケンゴ］
１９４０年千葉県生まれ。警察官・屋台引き・整備員・墓職人など１０数種類の職業遍歴を経て、１９９６年『墓碑銘に接吻を』でデビュー。迫力ある描写、切れ味の良い文章と独特のぬくもりのある長編ハードボイルドの旗手として脚光を浴びる。著書に『魔弾』『時効』『戒名』（祥伝社）『屑』（角川書店）『トラップ――罠』（マガジンハウス）『窮鼡』『慚愧の淵に眠れ』（双葉社）などがある
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