内容説明
津軽の名家、多香城家の末娘・由里を悩ませる奇怪な幻覚と幻聴。それは帰省中につけている日記の恐ろしい記述となって現われる。次姉・麻里を土蔵の中で締め殺す一部始終を生生しく綴ったその文章の日付は、6カ月後の一日になっていた。自身、書いた覚えのない惨劇の予告は、しかし避けがたい力で現実のものとなっていく。残雪の津軽に破局の日が!
津軽の名家、多香城家の末娘・由里を悩ませる奇怪な幻覚と幻聴。それは帰省中につけている日記の恐ろしい記述となって現われる。次姉・麻里を土蔵の中で締め殺す一部始終を生生しく綴ったその文章の日付は、6カ月後の一日になっていた。自身、書いた覚えのない惨劇の予告は、しかし避けがたい力で現実のものとなっていく。残雪の津軽に破局の日が!