出版社内容情報
小説家の金森ユウは、母の自死を題材にした小説を出版した。それが賞をもらい、話題となり、サイン会を開くまでになった。その帰り道、ユウは不思議な女の子・エルに出会う。しかし、ユウはその後から、小説が書けなくなってしまい、苦しむ。そんな彼女を励まし、支えてくれたエルと徐々に距離が縮まり親しくなっていくが――!? 見逃せない南Q太の新境地!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
17
南Q太、初めての原作付き連載漫画。原作はなんと、デルフィーヌ・ド・ヴィガンの小説。彼女の本は『リュシル』一冊しか読んだことがないけれど、この原作はデルフィーヌが『リュシル』を出したことによる波紋を背景とした、フィクションとノンフィクションが溶け合ったストーリーのようだ。南Q太はその原作を、日本を舞台に移して、独自の解釈を持って描いている。ヨーロッパで本を出したいとの野心から生まれた企画らしく、だからフランスの作家の原作をチョイスしながらも、南Q太らしさがまるで損なわれていないのがいい。2020/12/20
みなみ
11
Kindle Unlimited で読了。私小説家のユウはベストセラー作品を出したことで逆に息詰まる。彼女が出会ったのはゴーストライターをしているエル。エルはボーイッシュな外見の若い女性。ユウとエルは共鳴していくのだが、エルには明らかに危険な匂いがある……下巻に続く。2023/01/28
祐樹一依
2
【○】ゆりゆりしているのでまあその通りの話なのだけれど、かなり重層的にサイコさんな人となりが見え隠れするのでそこがどうなっちゃうんだろうとどきどきしている。すぐに下巻も読もう。2022/12/25
hr
1
Kindle Unlimitedで読了。不穏。2025/01/12
サト
0
描き散らかして風呂敷の畳まれない印象の南Q太。しかし大好きだから手出しちゃう。これは原作付きなのでちゃんと描き切られてるので安心。見た目も言動も中性的なキャラクター描くの上手いんだよね〜。どんどんすり減っていくユウさんとどんどん楽しそうになるエルちゃんの対比が不穏でとても良い。原作の人の本も面白そうなので読んでみようかな。2023/02/24