ヒトに問う

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B40判/ページ数 235p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784575305906
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

便利さ豊かさを享受しすぎたすべての日本人へ。3・11以後、脚本家・倉本聰が2年半にわたり書き綴った自然、文明のあるべき姿、現代への警鐘。

目次

その1 進む「覚悟」戻る「覚悟」
その2 noblesse oblige
その3 「減関心」の地を歩く
その4 日本人の責任
その5 地球は変動している
その6 田中正造に学べ
その7 海拔零からの発想
その8 ゴミは何処へ消える?
その9 古里の情景
その10 ヒトへの回帰

著者等紹介

倉本聰[クラモトソウ]
1935年、東京都出身。作家・脚本家・劇作家・演出家。東京大学文学部美学科卒業後、1959年ニッポン放送入社。1963年に退社後、脚本家として独立。1977年、富良野に移住。1984年から2010年まで、役者やシナリオライターを養成する私塾「富良野塾」を主宰。この26年間に育てた「富良野塾」の卒業生とともに創作集団「富良野GROUP」を立ち上げ、現在は主に舞台公演を中心に活動している。2006年より「NPO法人富良野自然塾」も主宰し、閉鎖されたゴルフ場に植樹をし、元の森に返す自然返還事業と、そのフィールドを使った環境教育プログラムにも力を入れている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

38
現代に生きる我々は、根源の火を熾すこと、食料を作ること、住むこど、着ること、それらを金に代行させ、自らが本来体内に持つエネルギーを直接用いるわずらわしさ、しんどさを避け、そこから逃れることを便利と云った(6頁)。自然には進歩がない。自然の営みに右肩上がりはない。あるのは循環のみ(10頁)。想定とは、一定状況や条件を、想像によって定めることを云う(17頁)。2016/03/19

けんとまん1007

21
中で何度もご自分に問いを発せられていた「人ではなく、あえてヒトとしたこと」。ここに、根源的な問いのスタートがある。東日本大震災後の政治家・官僚・企業経営者たちの姿・立ち位置の醜さが批判されている。それだけでなく、自分たち自身の生き方にも、その思いは拡がっている。この本が書かれてから、さらに時間が経過していて、記憶の風化ということが、色濃くなってきている。原発の廃棄物の後始末自体が、見切り発車のままの状態であることは、そもそも、どういうことなのか。人である前にヒトであれ・・深い思いがある。2016/04/09

Tomomi Yazaki

13
神事から始まる本書。それは日本人本来の生き方の原点。それをどう問うのか、とても興味がある。震災後の世の中の動き、政府の対応、そして人々の声を筆者は冷静に語る。計画停電での不便さに慣れる都会の人々。まだ、昔に戻れる力は残っている。口では政府を批判する人々。でも結局は受け入れてしまう。それが再び人災を呼んだのかもしれない。低レベルではあるが放射能を海洋に、そして世界にまき散らした日本。その日本が核拡散条約に署名するという厚顔無恥。恥を忍んで辞退するほうがよっぽど潔い。悲しいけど、それが今の日本。ヒトに、問う。2025/02/22

唯誠

10
科学が万能であると断じるのは、やはり神話であり傲慢ではないか?と問う。 『自由?それは人類が滅びても、なお守らねばならないものであるのか?進歩?それは人類の滅亡と引きかえても、なお続けねばならないものであるのか?学問?それは人類を破局に追いやっても、なお学ばねばならないものであるのか?文化?それは人類を及ぼしても、なお維持せねばならないものであるのか?』 行いを問われる文章の数々。いま正に起きている現状に通じることをたくさん問い説き、ヒトが忘れてしまってこと、忘れてはいけないことに気づかされる一冊。2018/07/26

鏡也

10
とある本に名前が出ていたので読んでみました。ただそれだけ。2016/09/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7550576
  • ご注意事項

最近チェックした商品