出版社内容情報
自分の店はもたず、間借り営業で絶品の江戸前寿司を提供する雅代。見た目は普通のおばさん、だけど彼女の鮨を食べながら、ほっこり笑顔に触れていると悩みや迷いが晴れていくーー雅代さんのもとには、今回も親の跡を継ぐかどうかで悩む若者や料理学校に入りながらも、本当にこれでいいのか迷っている女子学生たちが。雅代さんは彼ら、彼女らをどう導くのか!? 読んだらお鮨が食べたくなる、人情鮨小説。
【目次】
内容説明
東京・浅草にある老舗鮨屋が大ピンチ!?かつての修業先の危機に雅代が立ち上がる!たしかな目利きと技術で絶品鮨を握る鮨職人・雅代。自分の店をもたずに間借り営業で全国各地を転々としている雅代親方が悩める若者たちに優しく手を差しのべるハートウォーミング鮨小説、第三弾。
著者等紹介
原宏一[ハラコウイチ]
1954年長野県生まれ。茨城県育ち。早稲田大学卒業後、コピーライターを経て、97年『かつどん協議会』でデビュー。書店員の熱心な応援により、2001年に文庫化された『床下仙人』が、07年にベストセラーに。同書は啓文堂書店おすすめ文庫大賞にも選ばれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Karl Heintz Schneider
36
「あたしは儲けはそこそこでいいって割り切ってるの。のほほんと笑いながら上等な江戸前鮨を握って楽しく生きていければそれで十分だしね。」そんな雅代の生き方に感動した調理学校生の玲菜は弟子入り志願するが「ごめんね、あたし弟子は取ってないの。フレンチも素晴らしい料理なんだから諦めないで頑張りなさい。」これを聞いた玲菜はしぶとく食らいつく。最初は軽率な若者だと思ったけど意外と骨がある。「自由に生きることは、それ以上の不自由も抱え込むってことだから。逆に言えばどれほどの不自由を抱えていても自由に生きる楽しさがある。」2026/04/08
nyanco
27
シリーズ3作目 ①ライムグリーン女子 お洒落なフレンチを目指すも、なんか違うと感じていた玲菜は料理学校の食堂で記念行事として間借り鮨を握るまさよに出会う。 コレしかないと軌道修正した玲菜、最初は冷たくあしらっていたまさよさん、え?弟子入りさせちゃうの?と思ったら、落としどころは…良い道筋が付きました。 ②星の行方 大学卒業間近、就職先も決まり、後は卒論の仕上げだけ。久しぶりに戻った実家のラーメン屋、開けたら間借り鮨 って、コレは驚くよね。→続2026/03/20
信兵衛
19
本シリーズ、本当に好きです。なにより、雅代の人柄が好い。押し付けがましくなく、そっと傍らから応援してくれる感じ。そのうえで役目が終わったとなるやそっと、いつの間にか次の間借り先へ去っている、というパターンが。 本作の最後で謎がいろいろ明らかになり、もしやこれで完結?と感じてしまったのですが、まだまだ続くことを切に願います。2026/03/20
たっきー
16
間借りしながら各地へ移動する「鮨 まさよ」の雅代シリーズ第3弾。3編のなかではタイトル作が1番好み。雅代の行き先は誰もがわからないが、常連の山藤にだけは告げているという秘密も明らかに。まだまだ続きを読みたいシリーズ。2026/04/29
練りようかん
16
第三弾も三編収録。調理学校の女子学生がまさよに弟子入り志願。フレンチと日本料理の足し算引き算は学びで、盛りがちなSNSや見た目と素の部分に重なって膝打ちのマッチングだった。漬けて抜いて切って備えて、仕込みの過程が未来への道程に思えて清々しいラストが良かった。二編目はラーメン屋を営む父の暴走で元祖の味が崩れたショックに襲われるのだが、今作は後継者がテーマなのだなと明確に意識した編だった。三編目は頭を抱え、どこから手を付けるのか興味を引かれて最も面白かった。常連の山藤がありがたい、活躍ぶりが利いていた。2026/04/06




