扇谷家の不思議な家じまい

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扇谷家の不思議な家じまい

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  • サイズ 46判/ページ数 232p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784575248203
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

地方都市・天島市で造船業を営んできた大家・扇谷家で2025年4月、予言者として一族を繁栄させてきたおばあさまの手帳が見つかった。手帳によると、おばあさまは100歳となる今年死亡するらしい。一族の皆が集まり、家じまいをすることになるのだが、本家の娘・立夏には気になることがあった。それは認知症になって以来、おばあさまが繰り返し「若い頃、桜の木の下に死体を埋めた」と言っていたことと、言葉なき者の声を聞く能力を持つ立夏は、それが本当だと知っていること――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

タックン

125
地元の静岡書店大賞受賞作。造船業で財を成した扇谷家、その家の女性は、予知能力、千里眼、言葉なき者の声を聞くといった能力を持ち、その秘密を守るため婚姻は限られた家のみとされていた。その扇谷家のおばあさまが亡くなり住まなくなった大きな邸宅を市に寄贈することになった。家じまいに当たっての心配箏は、おばあさまが家の桜の下に人を殺して埋めたこと。その家じまいまでの顛末をいろんな時代から語っていく家族史。ほんと不思議で楽しくてみんないい人ばかりで面白かった。3人の写真の話は微笑ましかった。おばあさまは殺したのかな?2026/06/06

榊原 香織

115
不思議な力を持つ一族。おとなしめなストーリー 舞台は明らかに清水。記憶に新しい1週間断水も出てくるし。 神社がどこか分からない。浅間さんかなあ? 静岡書店大賞昨年度受賞作(同じ作者が2作品)2026/02/24

pohcho

69
千里眼、過去視、予知、言葉なき者の声を聞く力。不思議な能力を持って生まれてくる扇谷家の女たち。予知能力のある祖母・時子は百歳になる今年(2025年)の十一月に自らの死を予言。一族の皆で家じまいをすることになるが・・。「若い頃人を殺して、桜の木の根元に死体を埋めた」という時子の言葉が一つの謎になっているが、謎の顛末よりは1938年から2025年まで、いろんな時代を生きた扇谷家の人たちのそれぞれの物語に魅了される。不思議でせつなくあたたかい読後感。初めて読む作家さんだがとてもよかった。他の作品も読んでみたい。2025/06/09

えんちゃん

68
静岡県には静岡書店大賞なる催しがあるんです。本作は2025年の大賞受賞作品。不思議な力を持って生まれる扇谷家の女性たち。予言や千里眼や過去霊視や死者の声聞きなど。お祖母様の死をきっかけに一族の来し方と未来をみつめる一族の物語。舞台は清水かな。お祖母様が埋めたという死体の謎や、能力に揺れ動く女性たちの考え、能力を持たない男性サイドの思いなど、色んな要素が楽しめました。実石さん、筆が乗ってきましたね。次作も楽しみです。2026/04/02

愛玉子

66
認知症になった曾祖母の時子は「私は人を殺して庭の桜の木の下に埋めた」と言い家族を困惑させる。大学生の立夏だけはそれが本当であることを知っている、なぜなら扇谷家の女性たちはみな特殊な能力を持っており、時子も立夏もまた例外ではないからだ。設定だけならミステリやホラーにもなりそうだけれど、その時代を生きた女性たちの普遍的な思い、その時代ならではの生きづらさや楽しく美しい思い出が綴られる。誰しも過去を経て今ここに居るのだ。家じまいは終わりではなく新たな始まり。そんな明るさを感じさせる、未来へと開かれた一族の物語。2026/01/18

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