出版社内容情報
最後の最後で読者がそれまで見てきたものとは違った景色を提示する「どんでん返し」。前作『最後のページをめくるまで』で見せた鮮やかなどんでん返しを、本作でも再び実現! 「俺の話を聞け」から「真実」まで全五編を収録した驚きの短編集。
内容説明
新型コロナウイルスの感染拡大により、在宅勤務となったあなた。実は…(「二週間後の未来」)。ひとりの男の死を巡り、各々が知っていることを話すのだが…(「俺の話を聞け」)。財布を取り戻してくれた女性に、あたしは良い機会だと話しかけるが…(「それは財布からはじまった」)。友人の結婚式で新婦が逃走。なぜそうなったのか気になった僕は…(「きみのための探偵」)。「俺の話を聞け」―その後どうなったのか。真実がここに(「真実」)。この世の中をいち早く描いたミステリ「二週間後の未来」ほか、どんでん返しを含む、ドライでダークでアイロニカルなミステリ集。
著者等紹介
水生大海[ミズキヒロミ]
三重県生まれ。漫画家を経て2005年、チュンソフト小説大賞銅賞受賞。08年、福山ミステリー文学新人賞優秀作を受賞。受賞作は『少女たちの羅針盤』と改題しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
168
ん~ん··なんともな感じの短編集。全っ然頭に入って来ないのがしんどい。次はと思って読んではみたけれど··申し訳ない。私の読解力不足故に合わなかったのだと言うことで(汗)今回「私の選んだ結末は、どれも選べず!残念!」 2021/11/09
モルク
117
題名から読者が結末を選択できるのかと思ったが、そういうものではない5つの短編集。「それは財布からはじまった」がいちばんすっきりしたけど、これに登場する保険会社のおばちゃんと「きみのための探偵」の主人公が同類のとにかくしつこいタイプでどうしても好きになれなかった。それなりにどれも楽しめるが、帯にある「物語の結末にショックを受けないでください」は、煽りすぎじゃないかな。2022/04/09
sayuri
73
「二週間後の未来」「俺の話を聞け」「それは財布からはじまった」「きみのための探偵」「真実」5話収録の短編集。好きな作家さんで惹かれるタイトル、あらすじも面白そうと思って手にしたが今回は少し空振り。鮮やかなどんでん返しを期待したけれど、そこまで意外性もなく、いつもの切れ味の良さが感じられず残念。ただ3話目の『それは財布からはじまった』は先が気になって一気読み。ストーカーの様に老婆に執着する保健外交員の女性がすこぶる嫌な感じ。この結末だけは全く予想外で楽しめた。良くも悪くもサラっと読めるダークな後味の短編集。2021/11/23
ごみごみ
71
5つの短編集。タイトルから、結末が読者に委ねられる形式になってるのかな、とワクワクしたけどそういう話でもなかったような・・?ちょっと中途半端だったかな。「それは財布からはじまった」が一番意外性があって面白かったけど、やはり結末が選べるわけでもなかったし、なんとなくスッキリせずに終わってしまった。2022/03/17
さっこ
66
「最後のページをめくるまで」の続編という位置づけのようだけれど、前作のような捻りが感じられなかったかな。どの作品も軽く読めて楽しめたのだけれど、イヤミスな感じもどんでん返しもちょっと薄味でした。2022/04/15