出版社内容情報
幼い娘の育児と仕事の両立に限界を覚えた由紀恵にとって、今日が勤務の最終日。夜勤の間は、夫の雅之が自宅で娘を見ている。だが、ラインのメッセージに返事はない。電話をかけても繋がらない。由紀恵は自分に執着していた不気味な患者の存在を思いだし、胸騒ぎを覚える。家族の絶望と狂気、そして再生を描いた戦慄のサスペンス。
内容説明
三田由紀恵は病院勤務の看護師。幼い娘の育児と仕事の両立に限界を覚え、退職を決意した。クリスマスイブのきょうが勤務の最終日。夜勤の間は、夫の雅之が自宅で娘の面倒を見てくれている。だが、ラインのメッセージに返信はない。電話をかけても繋がらない。由紀恵は自分に執着していた不気味な患者を思いだし、胸騒ぎを覚える。由紀恵に看てもらうために、自らの身体を傷つけてくるほどで、病棟を移るたびに損傷箇所は増えていった。家族の絶望と狂気、そして再生を描いた戦慄のサスペンス。
著者等紹介
秋吉理香子[アキヨシリカコ]
早稲田大学第一文学部卒。ロヨラ・メリーマウント大学院にて、映画・TV製作修士号取得。2008年「雪の花」で第3回Yahoo! JAPAN文学賞を受賞。09年に受賞作を含む短編集『雪の花』にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うっちー
320
何を書いてもネタバレになりそうです。看護師はホント大変なお仕事です2021/09/30
いつでも母さん
208
気持ち悪い!なにこれ、嫌だ!由紀恵が看護師として最後の日、時間に追われる忙しい仕事と並行して由紀恵のストーカーが夫を監禁暴行する気持ち悪さ。ミスリードされて、え?誰この男?そこから更に気持ち悪さ満載の本作、ハラハラドキドキもしたけれどこれで一件落着はちとあっけない。あの男・柿沼はあのままなの?(そこ?)2021/10/08
タイ子
192
どう、何に、騙されるのか分からないのでままよと読み進めるうち、ン?誰だっけ?出てきた?騙されるというより知らなかったも~ん。てな話。これでは秋吉さんにずいぶん失礼な感想。看護師の由紀恵は最後の夜勤で、娘の喘息が気になり夫に電話するも出ない、既読にならないLINE。片や、夫は何者かに連れ去られ地下室に監禁。2つのストーリーが交互に進む。監禁した男は察しがつくが、ここまで執着するのか?!そして夜勤明けの由紀恵が帰宅して見た光景。よもや、よもやの…。火サスの如く繰り広げられるあわやの事態。この流れは面白い!2021/10/19
yumimiy
175
【前置き】私事ですが、おったまげるほどがっくり😞今年最後の読書とならずよかった彡。【原因】なんで本書を手に取ったかと言うと_この装丁、まさにジャケ買いの失敗。【言い訳】以前観た「カクタス・ジャック 」というメキシコ映画の影響、メキシコ映画がこんなに面白いとは思わなかった😲さすがはタコス!でアミーゴ!と感心。【結果】本と映画のジャケがそっくりだったので…つい、面白いかなと思い込み。さて、本書の感想ですが、仕事、家事、育児で言い争う夫婦に付き合わされ辟易、そこへ頭のおかしい二人の男が参戦。何もかも茶番ぽい2022/12/14
モルク
170
病院勤務の看護師由紀恵は、子育てと仕事特に夜勤のある生活に行き詰まりを感じ退職を決意する。これが最後という夜勤の日、しかもクリスマスイブ、次々と鳴り止まぬナースコール、患者の急変と息つく間もない。今夜も娘は夫が面倒を見てくれているが、心配は娘が喘息持ちということ。気になって何度もlineしても既読にならず電話も繋がらない。不安いっぱいになる由紀恵。そして、その時夫は監禁されていた…えーっ、それでこうなるの?気になって途中で止められない。男運の悪い由紀恵、夫の雅之は今後大丈夫か、気になる。2021/12/01