出版社内容情報
住野 よる[スミノ ヨル]
著・文・その他
内容説明
きっと誰にでも「やり直したい」ことがある。学校に友達がいない“私”が出会ったのは手首に傷がある“南さん”とても格好いい“アバズレさん”一人暮らしの“おばあちゃん”そして、尻尾の短い“彼女”だった―
著者等紹介
住野よる[スミノヨル]
高校時代より執筆活動を開始。デビュー作『君の膵臓をたべたい』がベストセラーとなり注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
1372
図書館の予約に大幅に出遅れてようやく読めました。住野よる、初読です。『君の膵臓をたべたい』を先に読みたかったのですが、順番が逆になりました。著者は男性作家だと思いますが、文章や内容、ペンネームは女性作家のような感じがします。小学校高学年の揺れ動く子供心を瑞々しく描いていると思いますが、不思議な味わいのある小説でした。著者の耳には猫の鳴き声は「ナー」と聞こえるのでしょうか?気になります。2016/06/16
遥かなる想い
1156
長い夢の物語だった..そう言えば なぜか同じ夢を繰り返し見ることがある ..あの感覚は本当に不思議で..そんな感覚を 著者は「ピュアな雰囲気」で届けてくれる。 小学生の小柳菜ノ花が出会った人達..夏休みの課題図書を読んでいるような 気持ちになったのは私だけなのだろうか.. ひたすら子供視点で 大人を書き続ける.. 生意気だが憎めない子供たち..妙な例えが 印象的な物語だった。2016/07/31
zero1
868
幸せとは?人生とは?人はいろんな成分から成り立つ。自分の行動はどこか過去にいた人と重なる。人生はやり直せないが、人を救うのは人だけ。話題作を再読。尻尾のちぎれた彼女、アバズレ、南、おばあちゃんから多くのことを得るかしこい奈ノ花。不登校になった絵の上手い桐生君。「自分は悪くない」という想いは読んでいて共感した。「人を変えたければ自分が変われ」ということ。流石に話題作だけあって得るものが多い。「大人は子どもと違って過去を見る生き物だから」(P25)や「人生とは、自分で書いた物語だ」(P90)など胸に刺さる。2019/03/10
ユー
817
繋がっていそうで、繋がっていない登場人物達。でも最後は何本ものレールが1本になりました。タイトルの様に、「同じ夢」で。前作とは違った切り口で書かれたこの本も感動です。2016/09/11
きさらぎ
694
同級生とうまくいかない奈ノ花は、大好きなひとみ先生から出された「幸せとは何か」という課題を、しっぽのちぎれた彼女や南さんやアバズレさんやおばあちゃんと真剣に考え、それぞれが自分の答えを出していく。異性の友達や年代の違う友達はたくさんいた方が楽しいよと言われたことがあったが、奈ノ花を見ているとよくわかる。その人にしかだせない答えがあるはずだ。過去の悲しい思い出をなくすことはできないけれど、たくさんのいい思い出を作って楽しく生きることはできる。そして一緒に生きてくれる人は結構近くにいるのかもしれない。2016/09/15