内容説明
SF作家・高橋哲哉とその妻・佐知子は友人から借りた別荘でひと夏を過ごすことになる。そこは明治末に国岡男爵が建てたという由緒正しき屋敷であった。屋敷のどこかで軋む音、何度拭き浄めても発生する黴、紛失した絵、一部分がすっぽりと切り取られた短篇集…。屋敷に漂う何かが人間の奥底に潜む狂気を徐々に引きずり出す…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くまちゃん
13
文章の書き方が独特だった。海外の小説を訳した感じというか、アメリカっぽいノリというか。()内に書かれる本音とかも昔あったなって。内容は新しい感じではなかったですがゴシックなホラーが好きな方にはいいかと2025/05/20
とみぃ
7
当地日本人バザーで入手。”館ものホラー”なのでしょうが、残念ながら、全く怖さが感じられず、読み始めるとやたら眠気に襲われ…なかなか進みませんでした。主人公夫婦の子供のくだりや、アル中医師の曰くあり気な診療所等、もっと掘り下げて伏線回収があるのかと思いきや、中途半端に匂わすのみだったのも残念。まぁ〜、睡眠導入効果は抜群でしたが(笑)⁈2013/10/05
かりん
5
初読み作家さん。独特な文体、静かな展開、そして終始陰湿で暗いがこの雰囲気は嫌いではない。何かに支配され知らず知らず人が狂気する様は後から「ジワリ」と来るものがある。私的には、もう少し複雑でドロッとしたものであって欲しかった気がする。2015/01/05
のりすけ
3
「お化け屋敷もの」スイスイ読めるけど()内にちょこちょこっと本音を書かれたらテンポが削がれます。和製シャイニング…と言ったら言いすぎかもですが、少なくともどっかのアホラー映画よりは面白い。2013/09/14
ぴろち
1
図書館で借りた古びた本…怖かった〜2016/03/11