内容説明
家に帰って、とりあえずテレビをつける。流れる画面を横目でみながら、気持ちは手元のパソコンやスマートフォンに集中している…。いつの間にかなくなった、見たいテレビ番組。驕りと怠慢が招いたテレビ業界崩壊の10年を元フジテレビアナウンサーが明らかにする!
目次
第1章 テレビで今何が起きているのか
第2章 バラエティ現場の苦悩
第3章 報道現場の苦悩
第4章 スポーツ番組現場の苦悩
第5章 局アナの苦悩
第6章 フリーアナウンサーの苦悩
第7章 ネットがテレビの現場を変えた
第8章 テレビが向かう未来
おわりに―やしきたかじんさんに捧ぐエピローグ
著者等紹介
長谷川豊[ハセガワユタカ]
1975年8月、奈良県生まれ。立命館大学産業社会学部卒業(情報・メディアコースメディアリテラシー専攻)。99年4月にアナウンサーとしてフジテレビジョンに入社、朝の情報番組『情報プレゼンターとくダネ!』でレポーターを務め、現場取材1700回以上、スタジオでのニュースプレゼン2500回以上。2010年よりニューヨークに赴任。2012年のスーパーボウルでは、アジア人として初めて試合終了直後のレポートを務める。2013年4月、フジテレビを退社してフリーアナウンサーに転向(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
39
ブックオフの108円本。フジテレビ元アナの暴露本。報道局の記者が意味なくエラソーとか、タダ券を山ほど持ってくるネズミの国(わかりますよね)の営業マン等、本音丸出しで笑えました。この方、最近はネットでメディアのネタで積極発言してますね。2016/06/15
kumicom
35
フジTVのやり方批判&日テレ礼讃。確かに、フジTV時代の長谷川さんは軽快でスマートで面白かった。だから、あんな事件起こしたなんてショックだったけれど、それは誰かにはめられていたってことなのよね。汚名を晴らしたいのは良くわかる。悔しいよね。でも、ここまで現在のフジTVを落とすのは明け透けすぎて怖い。自殺者が出たトイレがセメントで塗り固められたいたって、企業の体質としてあり得ない。TVにはヤラセ(演出)があるとか、ミッキーの背中にはジッパーがあるとか言っちゃって、長谷川さんが今後消されちゃわないか心配(笑)。2015/04/29
したっぱ店員
33
著者のことは知らなかったが、タイトルで衝動買い。フジテレビともめて辞めた方なんで、サブタイトル通り、フジの「崩壊の10年」の話。26時間テレビやお台場での夏のイベント、情報番組内のねずみ王国ネタ・・等、なかなかぶっちゃけられてて興味深い。この通りならさらにフジは迷走するかも。関係ないけど個人的に、日本のテレビ局のサッカー中継にすごく不満なんで、スポーツの章にいっさいその話がなくてちょっと残念だった。2014/06/04
ともたか
9
テレビは表側(画面に表示されるもの)より裏側(内幕の内容)がおもしろいことがよおおおおくわかった。やっぱり、テレビは見るものでない 叩くものである。昔は映りが悪いと外箱を叩いたりチャンネルの切り替えツマミをガチャガチャしたもんだねぇ。今の人はこんなこと知らないか。オソマツ。2016/07/22
軍縮地球市民shinshin
9
このタイトルのつけ方はうまいなぁと思う。ほんとうに「見たいテレビ」がないのだ。子供の頃はもっとあったような気がするが。。。単純にネットが出来たから、というだけではないような気がする。テレビ制作者の質が下がったのと、過剰な「自己規制」があるのだろう。自己規制を生んだのは、過失を過剰に叩いて溜飲を下げる日本の大衆社会のような気がする。本書はそこまで突っ込んでいないが、長年テレビ業界にいて、裏側も知っている著者が、フジテレビの恨みも含めて暴露した、といった本。語り下ろしながら結構言いたい事を言っている。2016/01/29