内容説明
2014年NHK大河ドラマの主役となる黒田官兵衛。豊臣秀吉の懐刀として「中国大返し」を秀吉に助言。結果的に主君を天下人にした稀代の軍師といわれている。しかし、それは史実なのだろうか…。信頼に足る史料を紐解くと、実は官兵衛は秀吉ではなく、徳川家康を天下人にするために、想像を絶するような裏工作をしていたことがわかる。次々に新説を投げかける話題の著者、渾身の書き下ろし作。
目次
プロローグ 軍師ではなかった黒田官兵衛
第1章 官兵衛「歴史の表舞台」に現わる
第2章 秀吉「天下統一」と官兵衛の功績
第3章 家康に天下を取らせた官兵衛の策略
第4章 謎に包まれた黒田官兵衛の素顔
エピローグ 「作られた軍師像」と関ヶ原の“黒幕”としての官兵衛
著者等紹介
跡部蛮[アトベバン]
歴史家/博士(文学)。専門は日本中世史。1960年大阪市生まれ。出版社勤務を経てフリーの著述業に入る。戦国時代を中心に多くの史料を駆使し、「通説」と呼ばれる“偽りの歴史”から虚飾を剥ぎ取って真実を導き出す手法で週刊誌・月刊誌、そのほか多くの著書でさまざまな新説を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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もりやまたけよし
33
ちょっと前に大河ドラマになった黒田官兵衛に関する通説の検証をいくつかの史書で行なっている。冷静な分析は、感情を前面に出す歴史小説とは違っておもしろい。関ヶ原前後の状況の分析はよくまとまっている。2020/10/01
ウルラニ
3
姫路城に行った事もあり、何気なく手に取った官兵衛本。目新しい事実はなく、可もなく不可もなし。★★☆☆☆2015/08/15
mimosa
1
タイトルの通り 官兵衛が家康を天下人にした というくだりであったが そうなる説がイマイチ 理解に苦しみました。 元々官兵衛が好きなので 当初の壮年期、有岡城幽閉の時期頃が 個人的にはおもしろさのピークだと 思います。2018/07/31
Shinichi Takahashi
1
内容はともかくとして、この人の著書は、どうしてこうもタイトルが長いのだろう?2014/02/25
NyanNyanShinji
0
一級資料を参照しつつも『武功夜話』や『武将言行録』からエピソードを引っ張って来て(著者はその危険性を自ら語っているが)、論理が飛躍することもあり少々トンデモ本の匂いがしたけども面白い本だった。秀吉の天下取りに官兵衛存在はあまり大きなものではくて、関ヶ原の戦いにおいて自身と吉川家との繋がりの深さから、西軍の吉川家を動かさせないという超消極的調略によって,東軍を勝利に導いたという面白い視点だった。2割くらいは眉に唾をつけながら読んだのだけど。2023/12/04