目次
1 夕顔の巻と能「半蔀」―夢のように美しく大らかに咲いた「夕顔」の恋
2 夕顔の巻と能「夕顔」―十九の若さではかなく散った「夕顔」の女の哀しみ
3 葵の巻と能「葵上」―気高くも美しい未亡人「六条御息所」の乱れに乱れる女心
4 賢木の巻と能「野宮」―うら枯れた嵯峨野の寂寥の中で「六条御息所」の胸の内に燃える恋の炎
5 須磨・明石の巻と能「須磨源氏」―風光明媚な須磨の浦へと身を引いた「光源氏」の来し方、行く末
6 澪標の巻と能「住吉詣」―絢爛豪華な王朝絵巻をひもとくような…光源氏と「明石の君」のめぐり逢い
7 玉鬘十帖と能「玉葛」―いくたりもの男を虜にした明るく、賢く、美しい娘「玉鬘(玉葛)」の狂乱
8 若菜・柏木・横笛・夕霧の巻と能「落葉」―夕霧の愛にとまどい、心を閉ざす内気な未亡人「落葉の宮」の果てしない憂愁
9 宇治十帖と能「浮舟」―二人の男の間をさまよう悲劇のヒロイン「浮舟」の恋の懊悩
10 「源氏物語表白」と能「源氏供養」―日本文学史にそびえ立つ才女「紫式部」と愛と無常の物語世界がよみがえる