出版社内容情報
童謡の実作者ふたりが、子どもの心をうたった優れた詩や唄を世界に求め、粒よりの言葉で訳した名アンソロジー。1924年の初刊を本文庫版として復刊。マザー・グースの唄が数多く含まれる全382篇を、初山 滋・武井武雄らの挿画が彩り豊かに飾る。(解説 吉田新一)
内容説明
子どもの心をうたった詩や唄のすぐれた作品に触れて、かつて子どもであった時の自分や友達の姿と再会する、そして忘れていた大切な何かを想い起す、そんな胸ふくらむひとときを過すことが、ときにあるのではないでしょうか。本書は、そのきっかけともなりそうな、内容の豊かに充実したアンソロジーです。1924年の初刊ながら、デ・ラ・メアやロセッティらの深みのある詩に、あの楽しく愉快なマザー・グースの唄をたくさん収め、更に、一流の画家がたっぷりと挿絵を添えており、各ページは光に溢れています。
目次
光のお部屋
金のお部屋
銀のお部屋
鏡のお部屋
白いお部屋
赤いお部屋
緑のお部屋
青いお部屋
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月音
3
大正期の本の復刻で、ページを開くと古い時間が静かに時を刻み、懐かしいようなやわらかな空気に包まれた。マザーグースをはじめ、童謡で著名な作家作品はもちろん、シェイクスピアの劇中詩、ブラウニング『ピパの唄』、E・A・ポー『アナベル・リイ』なども。童謡の枠組みにとらわれない、子供の感性に訴えかけ、豊かにする名詩が慎重に選ばれている。武井武雄、初山滋ら、やはり一流の画家たちによる挿画が想像の翼をはばたかせ、異国の夢へと誘う。⇒続2024/09/10
ねこすけ
2
「林檎饅頭」という漢字に「アップルパイ」というルビがふってあったりして、少し古めかしい言葉もあるけれど、それがかえって新鮮。2011/08/24