内容説明
本書は、パーソナル・メディア経験使用の“生活現場”に焦点を当てた“本音”の情報メディアの社会をめぐる語りを目指す試みである。電話・インターネット・そしてテレビゲームの3つに絞ったメディア文化論を展開している。
目次
第1部 メディア文化を学ぶということ―パーソナル・メディアから考える情報メディア社会論宣言(マスメディア論を超えて―メディア対オーディエンスの二元論;電子メディア経験を考えるための「思考の出発点」)
第2部 メディア空間文化の諸相―パーソナル・メディア経験の“ざわめき”(電話というメディア空間の文化―声のリアリティ;「情報の主人公」となれる電話メディア―電話風俗とケータイ文化;コンピュータ・コミュニケーションのメディア文化 ほか)
第3部 メディア文化理解のための理論的道具箱―社会学とメディア論の“複眼的な視点”から(電子メディア経験と社会学的道具箱;メディアの歴史とメディアの理論)
著者等紹介
加藤晴明[カトウハルヒロ]
1952年新潟に生まれる。1986年法政大学大学院社会科学研究科社会学専攻博士課程修了。現在、中京大学社会学部助教授
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感想・レビュー
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HolySen
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こんなヤバイ本が2001年に出てたのになんら注目されずに放置されていることはちょっとおかしいんじゃないかというぐらい、意欲的でロマンのある本だった。出てくる表現もところどころ独特で文学的ゆえに読ませる。「教科書」という体で作ったらしいので、立場は十分に中立的で俯瞰的はあるんだけど、そのことやタイトルとは裏腹に中身はとても挑戦的で、強い主張にも満ちている。「つながり」や「コミュニティ」といった綺麗な物語としてのメディアではなく、わがままなモノローグ:「自己物語」としてのメディアを強調している。2015/01/03
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